【9月7日 追記】連続噴火はいったん終了も再噴火 ジャカルタなど8空港に影響
インドネシアのアナク・クラカタウ火山では、9月4日午後11時7分(現地時間)から続いていた連続的な噴火が、約25時間後の9月6日午前0時4分ごろにいったん終了しました。
ただし、火山活動そのものが収束したわけではありません。
連続噴火の終了後にも複数回の噴火が発生し、9月6日午後8時23分にも新たな噴火が記録されています。
火山当局は、今後も噴火が発生する可能性が高いとしており、警戒レベルはLevel III(Siaga)を継続。火口から半径3km以内への立ち入りが禁止されています。
また、火山灰がジャカルタや周辺地域まで広がり、9月7日朝の時点で、ジャカルタの空港を含む8空港が閉鎖または運航停止の影響を受けました。
インドネシア運輸省によると、影響を受けた航空便は1,500便以上、利用者は約17万人に上っています。
なお、現時点で今回の噴火による津波は確認されておらず、インドネシアの火山当局は、現在形成されている火山体の規模について、大規模な山体崩壊による津波を発生させる段階にはないとの評価を示しています。
2026年9月5日未明、インドネシアのクラカタウ火山(アナク・クラカタウ)で大規模な噴火が発生しました。
噴煙は海抜高度約1万4600mに達したと推定され、その後も噴火と火山灰の放出が継続。
火山灰はジャカルタやバンテン州、ランプン州など広い範囲へ拡散し、空港の閉鎖や航空便の欠航、学校のオンライン授業への切り替えなど、現地で大きな影響が出ています。
そこで気になるのが、
「クラカタウ火山はどこにある?」
「現在も噴火している?」
「ジャカルタの空港はどうなっている?」
「日本への津波の影響は?」
「8月31日に噴火した6火山とは?」
という点です。
この記事では、今回噴火したアナク・クラカタウ火山の場所を地図と3D画像で確認。
あわせて、噴火の経緯、現在の警戒レベル、火山灰による空港への影響、日本への津波の有無、直前にインドネシアで相次いだ6火山の噴火について整理します。
【この記事の結論・9月7日現在】
・今回噴火したのはアナク・クラカタウ火山
・場所はスマトラ島とジャワ島の間にあるスンダ海峡
・9月4日夜から約25時間にわたり連続的な噴火が発生
・連続噴火はいったん終了したものの、その後も噴火を観測
・直近では9月6日午後8時23分に噴火
・警戒レベルはLevel III(Siaga)を継続
・火口から半径3km以内は立ち入り禁止
・火山灰の影響でジャカルタを含む8空港が閉鎖・運航停止
・影響を受けた利用者は約17万人
・日本では今回の噴火による目立った潮位変化は確認されていない
・現地当局は、現在の火山体は大規模な津波を起こす段階にはないと評価
【アナク・クラカタウ噴火の経緯】
■ 8月31日
アナク・クラカタウを含むインドネシアの6火山で噴火を確認。PVMBGは、それぞれ独立した火山活動であり、火山同士が相互に誘発した証拠はないと説明。
■ 9月4日朝
アナク・クラカタウで複数回の噴火を観測。午前5時46分の噴火では、黒い噴煙が火口上約300mまで上昇。
■ 9月4日午後11時7分ごろ
連続的な噴火が始まり、溶岩が噴き上がる「ラバ・ファウンテン」や爆発音、地鳴りなどを観測。
■ 9月5日未明
噴煙が海抜高度約1万4600mに達したと推定。気象庁が日本への津波の影響を監視。
■ 9月5日午前6時30分現在
日本国内および海外の観測点で、目立った潮位変化は確認されず。
■ 9月6日午前0時4分ごろ
約25時間続いた連続的な噴火がいったん終了。ただし、その後も個別の噴火が発生。
■ 9月6日午後8時23分
新たな噴火を観測。火山当局は、今後も噴火する可能性が高いと説明。
■ 9月7日朝
火山灰の影響で、ジャカルタの空港を含む8空港が閉鎖または運航停止。約17万人の航空利用者に影響。
- クラカタウ火山はどこ?日本との位置関係を地図で確認
- クラカタウ火山はジャカルタのどこ?スンダ海峡に位置
- 今回噴火したのはアナク・クラカタウ火山
- アナク・クラカタウを3Dで見ると火山島の地形が分かる
- 9月5日のクラカタウ大規模噴火 噴煙は約1万4600m
- 連続噴火は約25時間で終了 ただし火山活動は継続
- 火山灰でジャカルタなど8空港が閉鎖 約17万人に影響
- 火山灰はジャカルタ・バンテン・ランプンへ拡散
- 日本への津波の影響は?目立った潮位変化は確認されず
- 現在の警戒レベルはLevel III 半径3km以内は立ち入り禁止
- インドネシアでは8月31日に6火山が噴火
- 6火山の噴火は連動している?PVMBGは「相互に誘発していない」
- まとめ|連続噴火終了後もクラカタウ火山の活動は継続
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クラカタウ火山はどこ?日本との位置関係を地図で確認
クラカタウ火山は、インドネシア西部のスンダ海峡にあります。
スンダ海峡とは、インドネシアの主要島であるスマトラ島とジャワ島の間にある海峡です。
まず、日本との位置関係を確認します。

クラカタウ火山と日本・インドネシアの位置関係をGoogleマップで確認
日本から見るとインドネシアは南西方向にあり、クラカタウ火山はインドネシアの中でも西側に位置しています。
今回噴火した火山は、ジャワ島の内陸部にある火山ではなく、ジャワ島とスマトラ島の間の海上にある火山島です。
クラカタウ火山はジャカルタのどこ?スンダ海峡に位置
次に、インドネシアの首都ジャカルタとの位置関係を拡大して確認します。

クラカタウ火山はジャカルタの西側、スマトラ島とジャワ島の間のスンダ海峡に位置する
地図を見ると、アナク・クラカタウはジャカルタの西側にあり、ジャワ島西端とスマトラ島南端に挟まれています。
ニュースで「インドネシアのクラカタウ火山」と聞くと、ジャカルタ周辺の陸上火山を想像するかもしれません。
しかし実際には、ジャカルタから離れたスンダ海峡の中央部に形成された火山島です。
今回噴火したのはアナク・クラカタウ火山
一般的な報道では「クラカタウ火山」と呼ばれていますが、現在活動しているのはアナク・クラカタウ(Anak Krakatau)です。
「Anak」はインドネシア語で「子ども」を意味し、アナク・クラカタウは「クラカタウの子」という意味になります。
クラカタウ諸島を拡大すると、位置関係がよく分かります。

クラカタウ諸島と今回噴火したアナク・クラカタウ火山の位置
周辺には、
・セルトゥン島(Pulau Sertung)
・アナク・クラカタウ(Anak Krakatau)
・ラカタ・クチル/パンジャン島(Rakata Kecil / Pulau Panjang)
・ラカタ島(Rakata)
などがあります。
これらクラカタウ諸島には、一般住民が定住する集落はありません。
ただし、火山島が無人だから周辺への影響がないという意味ではありません。
噴煙や火山灰は風に乗って広範囲へ流れるほか、過去には山体崩壊による津波も発生しています。
アナク・クラカタウを3Dで見ると火山島の地形が分かる
Google Earthの3D表示でアナク・クラカタウを見ると、海上から火山体が立ち上がっている様子が確認できます。

アナク・クラカタウ火山をGoogle Earthの3D表示で確認
上空から見ると、火口周辺の地形や、黒っぽい火山性堆積物に覆われた部分がより分かりやすくなります。

上空から見たアナク・クラカタウ火山の地形
なお、Google Earthの航空・衛星画像は、異なる撮影時期の画像が組み合わされている場合があります。
アナク・クラカタウも、噴火、堆積、浸食、山体崩壊などによって地形が変化する火山島です。
そのため、画像の境界や色の違いだけを「今回の噴火による地形変化」と断定することはできません。
9月5日のクラカタウ大規模噴火 噴煙は約1万4600m
2026年9月5日、日本時間午前1時30分ごろ、クラカタウ火山で規模の大きな噴火が発生しました。
ダーウィン航空路火山灰情報センター(VAAC)の情報をもとにしたウェザーニュースの報道では、気象衛星ひまわり9号による観測から、噴煙は海抜高度約1万4600mに達したと推定されています。
出典:
ウェザーニュース「インドネシア・クラカタウ火山で大きな噴火」
現地では、溶岩が噴水のように噴き上がるラバ・ファウンテンも確認されました。
爆発音や地鳴りは、スンダ海峡沿岸に設けられた火山監視所でも確認されています。
また、噴石などの影響によって、現地に設置された監視用カメラの一部が使用できない状態になったとも報じられています。
連続噴火は約25時間で終了 ただし火山活動は継続
インドネシアの火山地質災害軽減センター(PVMBG)によると、アナク・クラカタウでは9月4日午後11時7分から連続的な噴火が始まりました。
この連続噴火は約25時間続き、9月6日午前0時4分ごろにいったん終了しています。
ただし、これは火山活動全体の終了を意味するものではありません。
連続的な噴火が終了した後にも個別の噴火が確認され、9月6日午後8時23分には、地震計で最大振幅58mm、継続時間44秒の噴火が記録されました。
火山当局は、活動に一時的な低下が見られても再び噴火する可能性があるとして、警戒を続けています。
連続噴火はいったん終了しましたが、噴火活動そのものが終わったわけではありません。
9月7日現在も警戒レベルはLevel III(Siaga)で、今後さらに噴火する可能性があるとされています。
火山灰でジャカルタなど8空港が閉鎖 約17万人に影響
今回の噴火では、火山灰がバンテン州やランプン州だけでなく、ジャカルタ周辺まで拡散しました。
火山灰は航空機のエンジンや機体に重大な影響を与える可能性があるため、ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港やハリム・ペルダナクスマ国際空港など、8空港で運航が停止されました。
インドネシア運輸省によると、9月6日までに、
・影響を受けた航空便:1,500便以上
・影響を受けた利用者:約17万人
・スカルノ・ハッタ国際空港だけで影響を受けた便:964便
に上っています。
シンガポール航空、マレーシア航空、エアアジアなど、国際線を運航する航空会社でも欠航が発生しました。
9月7日朝の時点でも複数の空港で閉鎖が続き、ジャカルタの主要2空港などでは、同日午後6時までの運航停止が予定されていました。
ただし、火山灰の拡散状況は風向きや天候によって変わるため、空港の再開時刻や欠航便は今後変更される可能性があります。
出典:
Reuters「Eight Indonesian airports remain shut due to volcanic ash from Anak Krakatau」
火山灰はジャカルタ・バンテン・ランプンへ拡散
火山灰は、ジャワ島側だけでなくスマトラ島側にも広がりました。
インドネシア気象気候地球物理庁(BMKG)などの観測では、火山灰は高度によって異なる方向へ流れ、スマトラ島側では高度約1万5000m、ジャワ島側では約6000mの高さまで達したと報じられています。
特に影響が大きい地域として、
・ランプン州南ランプン県
・ランプン州タンガムス県
・バンテン州パンデグラン県
などが挙げられています。
ジャカルタやランプン州の一部では、児童・生徒の健康への影響を考慮し、学校をオンライン授業へ切り替える動きも出ました。
現地当局は住民に対し、
・外出時にマスクや目を保護するものを使用する
・屋外活動を減らす
・水源や飲料水を火山灰から守る
・視界不良時の運転に注意する
などを呼びかけています。
日本への津波の影響は?目立った潮位変化は確認されず
今回の大規模噴火を受け、気象庁は日本への津波の影響について監視を行いました。
津波が発生した場合、国内では早いところで沖縄県に9月5日午前6時ごろ到達する可能性があるとされていました。
しかし、同日午前6時30分現在、日本国内および海外の観測点で目立った潮位変化は確認されませんでした。
その後も、今回の噴火による日本への津波被害は確認されていません。
したがって9月7日現在は、
今回の噴火によって、日本に津波が到達した事実は確認されていない
という状況です。
現地当局は「現在の火山体は津波を起こす規模ではない」と評価
インドネシアでは、2018年の津波を経験したバンテン州やランプン州の住民を中心に、今回も津波を心配する声が上がりました。
これに対しPVMBGは、2018年の山体崩壊後に再び形成されているアナク・クラカタウの火山体について、現在の成長規模は比較的小さいと説明。
現段階では、津波を発生させるような大規模な山体崩壊を起こす規模には達していないとの評価を示しています。
出典:
ANTARA「BNPB urges public not to panic over Mount Anak Krakatau eruption」
ただし、火山活動は継続しているため、沿岸地域では今後も現地当局の情報を確認する必要があります。
2018年には山体崩壊による津波が発生
クラカタウで津波が注目される理由には、2018年12月の災害があります。
2018年にはアナク・クラカタウの山体の一部が大規模に崩壊し、海中へ流れ込んだことで津波が発生しました。
津波はスマトラ島とジャワ島のスンダ海峡沿岸を襲い、400人以上が死亡する大きな被害となりました。
つまりクラカタウの場合、津波は地震だけでなく、火山体の崩壊によって発生する可能性もあります。
ただし、今回の噴火で2018年と同様の大規模な山体崩壊が発生した事実は確認されていません。
現在の警戒レベルはLevel III 半径3km以内は立ち入り禁止
9月7日現在、アナク・クラカタウの警戒レベルは、4段階のうち上から2番目にあたるLevel III(Siaga/警戒)です。
現地当局は、住民、漁業関係者、観光客などに対し、火口から半径3km以内へ立ち入らないよう呼びかけています。
想定されている主な危険には、
・噴石や高温の火山性物質の飛散
・大量の火山灰
・爆発的な噴火
・連続噴火が再開した場合の溶岩流
・降灰による視界不良や健康被害
などがあります。
火山島自体には一般住民が定住していませんが、周辺海域を通る船舶や漁船、スンダ海峡沿岸の住民には引き続き注意が必要です。
インドネシアでは8月31日に6火山が噴火
今回の大規模噴火の数日前、インドネシアでは別の動きも注目されていました。
インドネシアの火山地質災害軽減センター(PVMBG)によると、2026年8月31日に6つの火山で噴火が確認されました。
その位置を1枚の地図にまとめると、次のようになります。

2026年8月31日にインドネシアで噴火した6火山の位置。赤丸はアナク・クラカタウ
| 火山 | 地域 |
|---|---|
| シナブン山 | 北スマトラ州 |
| アナク・クラカタウ | スンダ海峡 |
| スメル山 | 東ジャワ州 |
| レウォトビ・ラキラキ山 | 東ヌサ・トゥンガラ州 |
| イリ・レウォトロク山 | 東ヌサ・トゥンガラ州 |
| イブ山 | 北マルク州 |
6火山の噴火は連動している?PVMBGは「相互に誘発していない」
6つもの火山が同じ日に噴火すると、
「地下で何か大きな異変が起きているのでは?」
「火山同士が連鎖して噴火したのでは?」
と考えてしまいます。
しかしPVMBGは、6火山の噴火について、それぞれ独立した火山活動であり、互いに誘発したものではないと説明しています。
先ほどの地図を見ると、6火山はスマトラ島からジャワ島、東ヌサ・トゥンガラ、北マルクまで、インドネシアを東西に大きく離れて分布しています。
インドネシアは「環太平洋火山帯(Ring of Fire)」に位置し、多数の活火山を抱える国です。
そのため、複数の火山が同じ時期に活動していても、それだけで一つの火山活動が別の火山を噴火させたとは判断できません。
まとめ|連続噴火終了後もクラカタウ火山の活動は継続
今回大規模噴火が発生したクラカタウ火山について整理すると、
・今回活動したのはアナク・クラカタウ火山
・場所はジャワ島とスマトラ島の間にあるスンダ海峡
・9月4日夜から約25時間にわたって連続的に噴火
・連続噴火はいったん終了したが、その後も噴火を観測
・9月6日午後8時23分にも新たな噴火が発生
・警戒レベルはLevel III(Siaga)
・火口から半径3km以内は立ち入り禁止
・火山灰でジャカルタを含む8空港が閉鎖または運航停止
・1,500便以上、約17万人の利用者に影響
・日本では今回の噴火による目立った潮位変化は確認されていない
・現地当局は現在の火山体について、大規模な津波を起こす規模ではないと評価
・8月31日にはインドネシアの6火山が同日に噴火
・PVMBGは6火山の噴火は相互に誘発したものではないと説明
という状況です。
連続的な噴火はいったん終了しましたが、アナク・クラカタウの火山活動そのものは続いています。
今後も、噴火の再活発化、噴煙や火山灰の拡散、空港の運航状況など、新しい情報が発表される可能性があります。







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