フィリピン西部のパラワン州コロン沖で2026年9月9日、乗客ら100人以上を乗せたフェリー「MV June Aster(ジューン・アスター号)」で大規模な火災が発生しました。
日本の報道では「パラワン州コロン沖」と伝えられていますが、フィリピン沿岸警備隊の発表を伝える現地メディアでは、さらに詳しくコロン市Barangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)の北東約1.2海里(約2.2km)の海上とされています。
また、MV June Aster(ジューン・アスター号)はマニラのBaseco(バセコ)地区からCoron(コロン)へ向かっていたことも分かっています。
この記事では、フェリー火災が起きた場所を地図で確認するとともに、出発地のマニラから目的地のコロンまでの航路や、火災が航程のどの地点で発生したのかを見ていきます。
【この記事の要点】
・2026年9月9日、フィリピン・パラワン州コロン沖で旅客船「MV June Aster(ジューン・アスター号)」が火災
・現場はコロン市Barangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)の北東約1.2海里(約2.2km)の海上
・船はマニラ・Baseco(バセコ)地区からCoron(コロン)へ向かっていた
・火災は目的地のコロン港に近づいた航程終盤で発生した
・乗船名簿には乗客117人、乗員17人の計134人が記載
・死者が確認され、現在も捜索・救助活動が続いている
・この記事では出発地・火災地点・目的港を地図で確認する
フィリピンのフェリー火災はどこで起きた?
火災が発生したのは、フィリピン西部にあるパラワン州Coron(コロン)の沖合です。
コロンは、フィリピンの首都マニラから南西方向に位置する観光地で、美しい海や岩山、沈船ダイビングなどで知られています。
まずは日本との位置関係を確認してみます。

日本から見たフィリピンの位置
コロンはフィリピン中部よりやや西側、パラワン州北部に位置します。
今回の火災は、コロンの市街地からさらに東側の海上で発生しました。
火災現場はBarangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)の北東約2.2km
フィリピン沿岸警備隊(PCG)の情報を伝えるGMA Newsによると、火災現場はコロン市Barangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)の北東約1.2海里です。
1.2海里は約2.2kmにあたります。
公表された方角と距離を地図上に落とすと、火災地点はおおむね次の場所が目安になります。
推定座標:北緯12.026度、東経120.349度付近

Barangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)北東約1.2海里をもとに確認した火災発生地点
地図を見ると、火災地点はMarcilla Beach(マルシリャ・ビーチ)の沖合で、Diwaran Island(ディワラン島)の西側にあたる海域です。
なお、フィリピン沿岸警備隊が火災地点の緯度・経度そのものを公表しているわけではありません。
そのため、上記の位置は「Barangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)の北東約1.2海里」という公表情報をもとに地図上で確認した推定地点です。
MV June Aster(ジューン・アスター号)はどこからどこへ向かっていた?
今回火災が起きたMV June Aster(ジューン・アスター号)は、フィリピンの首都マニラからコロンへ向かう便でした。
現地報道では、船はマニラのBaseco(バセコ)地区を出航し、パラワン州Coron(コロン)へ向かっていたとされています。
| 項目 | 場所 |
|---|---|
| 出発地 | マニラ・Baseco(バセコ)地区 |
| 目的地 | Port of Coron(コロン港) |
| 火災発生地点 | コロン市Barangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)北東約1.2海里 |
つまり今回の火災は、マニラを出て長い航海を続け、目的地のコロンにかなり近づいた場所で発生したことになります。
マニラからコロンまでの航路を地図で確認
出発地と目的地、そして火災地点を一枚の地図にすると位置関係が分かりやすくなります。

出発地のマニラ、目的港のコロン、火災発生場所の位置関係
船はマニラから南西方向へ進み、ミンドロ島西側の海域を通ってコロン方面へ向かう航路とみられます。
地図で見ると、火災地点はマニラからコロンまでの航程のほぼ終盤に位置しています。
なお、上の線は実際のAIS航跡を完全に再現したものではなく、出発地・目的地・火災地点の位置関係を示したものです。
出発地はマニラのBaseco(バセコ)地区
MV June Aster(ジューン・アスター号)が出航したのは、マニラ港周辺にあるBaseco(バセコ)地区です。
現地報道では「Baseco area in Manila(マニラのバセコ地区)」や「Baseco Port(バセコ港)」とされています。
今回確認した地図では、マニラ港のSouth Harbor(サウス・ハーバー)に近いBaseco(バセコ)周辺が出発地になります。
ただし、報道では具体的な乗船岸壁やバース番号までは明らかにされていません。
そのため記事では、特定の岸壁を断定せず、「マニラ・Baseco(バセコ)地区から出航」とするのが適切です。
目的地はCoron(コロン)の港
MV June Aster(ジューン・アスター号)の目的地は、パラワン州にあるCoron(コロン)でした。
コロン市街地の海沿いにはフェリーが発着する港があり、マニラやEl Nido(エルニド)などとの船便が運航されています。
今回の火災地点はコロン市街地の東側にあるBarangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)沖だったため、船は目的地へ到着する前に火災に見舞われたことになります。
火災地点とコロン港を拡大すると、その距離感がよく分かります。

コロン港とBarangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)沖の火災地点
MV June Aster(ジューン・アスター号)の航路は?「マニラ-コロン」はイレギュラーではない
今回火災が発生したMV June Aster(ジューン・アスター号)は、マニラからパラワン州Coron(コロン)へ向かって航行していました。
ここで少し注意したいのが、MV June Aster(ジューン・アスター号)の「航路」についてです。
フィリピン海事産業庁MARINA(マリーナ)が公開している2026年3月時点のPhilippine Nautical Highway Matrix(フィリピン・ノーティカル・ハイウェイ・マトリックス)を見ると、Atienza Interisland Ferries(アティエンザ・インターアイランド・フェリーズ)が運航するMV June Aster(ジューン・アスター号)は「Manila-Tilik, Lubang(マニラ-ティリク、ルバング)」の欄に掲載されています。
一方、同じ資料では「Manila-Coron(マニラ-コロン)」航路に別の船「MV Star San Carlos(スター・サン・カルロス号)」が掲載されています。
【ここで注意】
MARINA(マリーナ)の資料にMV June Aster(ジューン・アスター号)が「Manila-Tilik(マニラ-ティリク)」として掲載されているからといって、「MV June AsterはTilik(ティリク)だけを運航する船」「今回のCoron(コロン)行きはイレギュラーだった」という意味ではありません。
実際に2026年の運航スケジュールを確認すると、MV June Aster(ジューン・アスター号)はマニラ-コロン方面にも繰り返し投入されています。
2026年3月には3月4日・11日・18日・25日にManila → Coron(マニラ → コロン)便が設定され、4月にも4月8日・15日・22日・29日に同じくMV June Aster(ジューン・アスター号)によるManila → Coron(マニラ → コロン)便が設定されていました。
さらに事故の約2週間前となる8月28日にもMV June Aster(ジューン・アスター号)のManila → Coron(マニラ → コロン)便が確認できます。
つまり、MV June Aster(ジューン・アスター号)は特定の1航路だけを往復していた船ではなく、運航スケジュールに応じてManila-Tilik(マニラ-ティリク)やManila-Coron(マニラ-コロン)、さらにCoron(コロン)を経由してEl Nido(エルニド)方面へ向かう便などに投入されていたと考えるのが適切です。
したがって、今回の事故について「本来はTilik(ティリク)行きの船が、例外的にCoron(コロン)へ向かっていた」と捉えるのは正確ではありません。
事故当日のMV June Aster(ジューン・アスター号)については、報道でもマニラのBaseco(バセコ)地区を出航し、Coron(コロン)へ向かっていたことが確認されています。
【今回の記事での「航路」の考え方】
出発地:マニラ・Baseco(バセコ)地区 目的地:Coron(コロン) 事故当日の航海:Manila → Coron(マニラ → コロン)
この記事で示す「航路」は、MARINA(マリーナ)資料に掲載された特定の登録航路を示すものではなく、事故当日にMV June Aster(ジューン・アスター号)がマニラからコロンへ向かっていた航海区間を示しています。
なお、マニラからコロンまでの実際の航跡すべてが公開されているわけではありません。
そのため、地図上で出発地と目的地を結んだ線を掲載する場合も、「実際の航跡」や「公式航路」と断定せず、「事故当日の航行区間」または「マニラからコロンへの航行方向」として示すのが適切です。
火災が起きたMV June Aster(ジューン・アスター号)とは
火災が発生した船は、旅客船「MV June Aster(ジューン・アスター号)」です。
フィリピン沿岸警備隊によると、乗船名簿には乗客117人と乗員17人、合わせて134人が記載されていました。
船体は火災によって広い範囲が炎に包まれ、沿岸警備隊や周辺の船舶などが救助活動にあたりました。
9月10日午前の現地報道では5人の死亡が確認され、多数の乗客・乗員の捜索が続いています。
救助者数や安否不明者数は捜索の進展によって変わる可能性があります。
火災は9月9日午後6時45分ごろ発生
フィリピン沿岸警備隊によると、MV June Aster(ジューン・アスター号)が炎に包まれたのは9月9日午後6時45分ごろです。
火災発生後、沿岸警備隊はコロン周辺の関係機関や、コロン港に停泊している船舶などに救助への協力を要請しました。
また、沿岸警備隊の部隊や消防、コロン市の災害対応機関なども現場に展開しています。
救助活動は夜間から10日朝にかけて続けられました。
火災原因は?
MV June Aster(ジューン・アスター号)の火災の詳しい原因については、現時点では明らかになっていません。
フィリピン当局が原因を調べています。
現地報道では船齢などが原因に関係した可能性について質問も出ていますが、沿岸警備隊は旅客船について定期的な検査や整備を行っていると説明しています。
原因について公式な調査結果が公表された場合には追記します。
悪天候と高波で捜索難航
日本の報道によると、現場では悪天候と高波の影響で救助活動が難航しているとされています。
フィリピンではこの時期、南西モンスーン「Habagat(ハバガット)」の影響を受けることがあり、実際に9月上旬には悪天候による船便の欠航も相次いでいました。
MV June Aster(ジューン・アスター号)についても、9月7日にはマニラからコロンなどへ向かう便が悪天候の影響で欠航対象として掲載されていました。
ただし、この欠航と今回の火災原因が直接関係していると確認されたわけではありません。
日本人が巻き込まれた情報は?
在フィリピン日本大使館によると、9月10日午前9時30分時点では、日本人が今回の火災に巻き込まれたとの情報には接していないと報じられています。
Coron(コロン)は日本人旅行者にも知られる観光地のため、今後の情報にも注意が必要です。
まとめ
2026年9月9日に発生したフィリピンのフェリーMV June Aster(ジューン・アスター号)の火災について、場所と航路を地図で確認しました。
火災が起きたのは、パラワン州コロン市Barangay Marcilla(バランガイ・マルシリャ)の北東約1.2海里(約2.2km)の海上です。
MV June Aster(ジューン・アスター号)はマニラ・Baseco(バセコ)地区からCoron(コロン)へ向かっており、火災は目的地にかなり近づいた地点で発生しました。
乗船名簿には乗客117人、乗員17人の計134人が記載されており、死者が確認される一方、捜索・救助活動が続いています。
火災原因や救助者数、安否不明者数については今後更新される可能性があるため、新たな情報が確認でき次第追記します。





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