【この記事でわかること】
- 女児2人が落下したマンションはどこにあるのか
- 6階は地上からどのくらいの高さになるのか
- 消防が事前に用意していた「救助マット」とはどんなものなのか
- 報道映像に映った、マットが大きく沈み込む瞬間
- 1人目と2人目を短い間隔で受け止める場合、救助マットはどう使われるのか
- 警察と消防が事前に備えていたことの重要性
2026年9月26日未明、岐阜県各務原市のマンションで、4歳と1歳の女児2人が6階のベランダから投げ落とされる事件がありました。
父親は殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されています。
非常に危険な状況でしたが、女児2人は地上にあらかじめ用意されていたマットの上に落下し、報道によると命に別条はないということです。
今回、私が特に気になったのは「なぜ6階から落下した2人を救うことができたのか」という点です。
現場の位置や高さを確認するとともに、報道映像をコマ送りで確認し、女児を受け止めた救助マットについても調べました。
各務原市で女児2人が6階から落下した事件とは?
CBCなどの報道によると、事件が起きたのは2026年9月26日午前4時20分ごろです。
場所は岐阜県各務原市川島松原町にあるマンション。
警察によると、25歳の父親が、住んでいたマンション6階のベランダから4歳の長女と1歳の次女を投げ落とした疑いが持たれています。
事件に至る前の9月25日午後11時30分ごろには、妻から「夫婦げんかで夫に腕をつかまれた」と110番通報があり、警察が現場へ向かっていました。
しかし、父親は警察の求めに応じず、室内に閉じこもった状態が続いたとされています。
そこで警察は不測の事態に備え、地上にマットを用意するとともに、多数の警察官を待機させていました。
その後、午前4時20分ごろ、警察が室内へ入ろうとした際に女児2人がベランダから落下。
消防が用意していたマット上に落ち、2人とも病院へ搬送されましたが、命に別条はないと報じられています。
女児2人が落とされたとされるマンションはどこ?
報道映像に映った建物の外観とGoogle Maps・Google Earthを照合すると、現場となったマンションの位置関係を確認することができます。
周囲には低層の住宅が多く、その中に赤茶色の外壁をしたマンションが建っています。
報道映像でも同じ特徴を持つ建物が繰り返し映されています。
Googleマップで現場周辺を確認
Google Maps:岐阜県各務原市川島松原町周辺
報道内容では、女児2人が落下したのはマンション6階のベランダとされています。
また、報道映像からは6階中央付近の住戸であることが確認できます。
ただし、ベランダの左右・中央など、具体的にどの位置から落下したのかまでは確認できません。
上の画像では位置関係を分かりやすくするため、報道で確認できる6階部分を黄色枠で示しています。
※画像中の黄色い縦線は高さを分かりやすくするための補助線で、実際の落下軌道を示したものではありません。
マンション6階は地上からどのくらいの高さ?
今回、女児2人が落下したとされるのは6階です。
マンションによって階高は異なるため、この建物の正確な高さを画像だけから求めることはできません。
ただ、一般的な集合住宅の階高を考えると、6階のベランダは地上から十数メートルの高さになると考えられます。
正面から建物を見ると、その高さがよく分かります。
地上にいる人や車と比較しても、6階からの落下が極めて危険な状況だったことは容易に想像できます。
女児2人を受け止めた「救助マット」とは?
今回の救助で大きな役割を果たしたとみられるのが、地上にあらかじめ設置されていた救助マットです。
報道では、警察が不測の事態に備えてマットを敷き、消防が用意したマットの上に女児2人が落下したとされています。
高所からの救助に使用されるものには、空気を入れて大きく膨らませる「空気式救助マット」があります。
一例が、株式会社重松製作所の「救助マット SSL」です。
【救助マット SSLの主な仕様】
| 種類 | エアークッション式自立型救助マット |
|---|---|
| 形状 | 正6角柱 |
| 大きさ | 一辺約2.4m・対辺約4.15m |
| 高さ | 約2m |
| 対応する高さ | 地上15mまで |
| 対応体重 | 120kgまで |
上面中央にある緑色の円は、降下する人が目標にするためのものです。
出典・画像参照:株式会社重松製作所「救助マット SSL」
※上記は救助マットの製品例です。今回の各務原市の現場で使用された製品と同一であることを示すものではありません。
各務原市消防にも救助資機材が整備されている
各務原市は「消防年報」を公開しており、その中には消防本部などに配備されている救助資機材一覧表があります。
過去に公開された消防年報では「空気式救助マット」の保有も確認できます。
今回実際に使用されたマットのメーカーや型式については、現時点で私が確認した報道では明らかになっていません。
そのため、現場映像だけから特定の製品名を断定することは避けます。
一方、報道映像に映るマットを見ると、人の身長と比較してかなり厚みがあり、高所からの落下に備える大型の救助マットであることがうかがえます。
映像には女児を受け止めた瞬間のマットの変化も
今回、CBCが公開した防犯カメラ映像には、女児とみられる対象が地上へ落下する様子が映っています。
まずは実際の報道映像をご覧ください。
出典:CBCニュース
映像をコマ送りで確認すると、救助マットとみられる部分に大きな変化が確認できました。
映像には女児を受け止めた瞬間のマットの変化も
今回、CBCが公開した防犯カメラ映像には、女児とみられる対象が地上へ落下する様子が映っています。
映像をコマ送りで確認すると、救助マットとみられる部分に大きな変化が確認できました。
① 落下する前のマット
まずこちらが、女児とみられる対象が到達する前の状態です。
マットとみられる白い部分が大きく立ち上がっています。
② 受け止めた直後に大きく沈む
次の瞬間、マットの上面が大きく沈み込みます。
高所から落下した際の衝撃を、マットが変形することで受け止めている様子と整合します。
③ その後、上面が再び大きく盛り上がる
そして、その直後には上面が再び大きく盛り上がる様子が確認できます。
わずかな時間の映像ですが、
通常の状態 → 大きく沈み込む → 再び盛り上がる
という変化が連続して映っています。
実際にはマットの端に近い位置で受け止めたように見える
さらに、女児とみられる対象がマットへ到達する瞬間を確認しました。
青線は映像から読み取れるマットのおおよその形、黄色の円は落下している対象を分かりやすく示したものです。
この映像を見ると、対象はマットの中央ではなく、端に近い位置へ到達しているように見えます。
マット全体の輪郭が完全には映っていないため、「端から何cm」といった正確な位置までは分かりません。
しかし、中央の理想的な位置にきれいに落下したというより、かなり端寄りで受け止めたように見える点は注目されます。
また、マットの高さにも注目しました。
画面左側にいる人たちと比較すると、マット上面は人の頭より高い位置にあります。
製品によって異なりますが、先ほど紹介した重松製作所のSSLは高さ約2mです。
今回の製品を特定することはできませんが、大型の空気式救助マットがどれほど厚みを持つものなのかをイメージする参考になります。
女児は真下ではなく外側へ離れながら落下したように見える
もう一つ気になったのが、落下する方向です。
防犯カメラ映像を連続して確認すると、女児とみられる対象は建物の壁に沿って真下へ落下するのではなく、建物から外側へ離れた位置を通って地上へ向かっているように見えます。
上の画像では、映像から読み取れる位置関係を分かりやすくするため、落下方向を模式的に赤線で示しました。
報道では父親が女児を「投げ落とした」疑いがあるとされています。
ただし、映像から投げ出された速度や角度、ベランダの具体的な位置などを正確に求めることはできません。
※赤線は報道映像から読み取れる動きを模式的に示したもので、実際の落下軌道を測定・再現したものではありません。また、警察・消防の位置を示す線も映像から読み取れるおおよその位置関係を示したものです。
2人が短い間隔で落下した場合、1枚のマットで対応できる?
ここで、映像を見ていてもう一つ疑問が浮かびました。
今回は4歳と1歳の女児が、短い時間差で相次いで落下しています。
1人目を受け止めた直後のマットは、映像でも分かるほど大きく沈み込んでいます。
さらに、受け止められた人がマット上に残っている可能性もあります。
その状態で2人目が続けて落下した場合、同じマットでそのまま受け止めることはできるのでしょうか。
メーカーの取扱説明書には「完全に離れて復元してから」
この疑問について、別メーカーであるVETTERの空気式救助マット「SP16/SP25」の取扱説明書を確認しました。
説明書では、救助された人がマットから完全に離れ、救助マットが完全に立ち上がった状態へ戻ってからでなければ、再び使用しないよう定められています。
つまり、少なくともこの製品では、
1人目を受け止める → 救助された人がマットから離れる → マットが完全に復元する → 次の救助
という流れが前提になっています。
また、落下によってマットの位置が変わった場合には、必要に応じて位置を修正することも求められています。
これは今回の映像を考えるうえで興味深い点です。
消防は救助マットを2基用意していた?
今回の映像では、1人目とみられる対象が到達した直後、見えているマットが大きく沈み込む様子が確認できます。
一方、続いて落下した2人目とみられる対象の際には、同じ場所で1人目のときほど明瞭な沈み込みを確認できませんでした。
そこで考えられる可能性の一つが、複数の救助マットが用意されていたのではないかということです。
2人が短い間隔で落下する可能性があれば、1人目がまだマット上にいる間に2人目が到達する危険も考えられます。
ただし、ここは現時点では分かっていません。
- 実際に救助マットが2基以上設置されていた
- 同じマットでも1人目と2人目の着地点が異なっていた
- 2人目の着地点が防犯カメラから見えにくい位置だった
- マットの変形が映像では確認しにくかった
など、複数の可能性があります。
今回、消防が実際に何基の救助マットを展開していたのかは、確認できていません。
そのため「2基だった」と断定することはできませんが、2人が短い間隔で落下した今回の状況では気になる点です。
なぜ女児2人を救えた?警察と消防が事前に最悪の事態へ備えていた
今回の事件で最も重要なのは、女児が落下してから救助マットを用意したのではないという点です。
妻から110番通報があったのは、前日の午後11時30分ごろ。
その後、父親が室内に閉じこもった状態が続きました。
警察は説得などの対応を続ける一方、不測の事態に備えて地上にマットを用意し、多数の警察官を待機させていました。
そして午前4時20分ごろ、警察が室内へ入ろうとした際に女児2人が落下したとされています。
もし地上に救助マットが準備されていなければ、結果は大きく違っていた可能性があります。
さらに報道映像を確認すると、実際の落下位置は必ずしもマットの中央ではなく、端に近い場所で受け止めたように見えます。
救助マットという装備を用意するだけでなく、
- 危険な事態を事前に予測する
- 警察と消防が連携する
- 落下が考えられる場所に救助資機材を配置する
- 地上にも多数の人員を待機させる
といった複数の備えが重なっていました。
個々の隊員の経験や具体的な判断内容までは公表されていません。
それでも、女児2人が落下する前から最悪の事態を想定して準備が進められていたことは、今回の結果を考えるうえで非常に重要なポイントだと感じます。
まとめ
今回は、岐阜県各務原市で起きた事件について、現場となったマンションと、女児2人を受け止めた救助マットを中心に調べました。
- 事件は各務原市川島松原町のマンションで発生
- 女児2人は6階のベランダから落下したと報道
- 警察は事件前から不測の事態を想定し、地上にマットを準備していた
- 女児2人は消防が用意したマット上に落下し、命に別条はないと報じられている
- 映像では、1人目の落下時にマットが大きく沈み、その後再び盛り上がる様子が確認できる
- 着地点はマットの中央ではなく、端に近い位置だったように見える
- 2人を短時間に受け止めた方法や、マットの設置台数については現時点では不明
6階という高さから2人が相次いで落下する、極めて危険な状況でした。
今回の報道映像を詳しく確認すると、救助マットそのものの性能だけでなく、事態が起きる前に警察と消防が備えていたことの重要性も見えてきます。
今後、使用された救助マットの種類や設置台数など、新たな情報が公表された場合には追記します。











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