この記事の結論
2026年9月8日に土砂崩れが発生したのは、静岡県川根本町千頭にある寸又峡「夢のつり橋」北側の林道です。
静岡県警が公表した位置図や周辺の道路形状を照合すると、現場は大間ダム湖の北側にある急斜面で、報道では「猿並橋付近」とも伝えられています。
現場では、法面に設置された落石防止ネットにたまった砂や土を取り除く作業が行われていました。
2026年9月8日午前、静岡県川根本町の林道工事現場で土砂崩れが発生し、男性作業員1人が巻き込まれました。
現場には8人の作業員がおり、法面に設置されたネットにたまった砂や土を取り除く作業をしていたと報じられています。
巻き込まれた男性は、土砂崩れの発生から約1時間後に現場の関係者によって救出されました。
この記事では、静岡県警が公表した位置図やGoogleマップ、ストリートビュー、国土地理院の標高データを基に、土砂崩れが発生した場所と周辺の地形を確認します。
川根本町の林道で発生した土砂崩れの概要
土砂崩れが発生したのは、2026年9月8日午前9時30分ごろです。
川根本町千頭の工事現場から、
「工事現場で土砂崩れが発生し、作業員1人が巻き込まれた」
と119番通報がありました。
報道されている内容を整理すると、次のとおりです。
| 発生日時 | 2026年9月8日 午前9時30分ごろ |
| 発生場所 | 静岡県川根本町千頭の林道工事現場 |
| 周辺 | 寸又峡「夢のつり橋」北側・猿並橋付近 |
| 作業員 | 現場に8人、うち男性1人が巻き込まれる |
| 作業内容 | 法面のネットにたまった砂や土の除去 |
| 崩落規模 | 高さ約50m・幅約40m |
| 救助状況 | 午前10時40分すぎに現場関係者が救出 |
男性の詳しい容体については、記事作成時点で明らかになっていません。
土砂崩れ現場はどこ?川根本町の位置を確認
川根本町は、静岡県中部の山間地域に位置しています。
静岡市と浜松市の間にありますが、町域の大部分を山林が占め、北側は南アルプス南部へと続く険しい地形です。

静岡市・浜松市と川根本町の位置関係
土砂崩れ現場は、川根本町の中心部よりもさらに北側にあります。
次の地図では、赤いピンが現場付近を示しています。

赤いピンが土砂崩れ現場付近
川根本町役場周辺からさらに北側の奥地
川根本町役場は、川根本町上長尾にあります。
役場周辺から現場までは、大井川水系の谷に沿って山間部をさらに北へ進みます。

川根本町役場周辺と土砂崩れ現場の位置関係
地図を見ると、現場が市街地から離れた山中にあることが分かります。
寸又峡温泉へは、千頭駅から路線バスでも約40分かかります。現場は、その寸又峡温泉街からさらに奥へ入った場所です。
現場は寸又峡・夢のつり橋北側の林道
静岡県警が公表した位置図では、現場は大間ダム湖の北側に示されています。
周辺には、
- 寸又峡温泉街
- 大間ダム
- 夢のつり橋
- 猿並橋
- 飛龍橋
などがあります。
周辺の道路形状と県警の位置図を照合すると、現場は次の画像で赤く示した法面付近と確認できます。

寸又峡温泉街・夢のつり橋と現場の位置関係
報道では、現場について「夢のつり橋から北へ約1km」、または「猿並橋付近」とも伝えられています。
夢のつり橋そのものや、橋の入口で土砂崩れが発生したわけではありません。
現場は、大間ダム湖を見下ろす山腹を通る林道です。
現場付近をGoogleマップで確認
県警の位置図と照合した現場付近を、Googleマップのストリートビューで確認します。
ストリートビューの座標は、次のとおりです。
北緯35.1849465、東経138.1148979付近
県警の位置図と道路のカーブ、湖や周辺斜面との位置関係が一致しています。
ただし、県警は詳細な座標を発表していないため、記事では「この地点付近」としています。
事故前から落石防止ネットが設置されていた
事故前のストリートビューを見ると、現場付近は岩盤が露出した急斜面で、法面にワイヤーロープや落石防止ネットが設置されていました。
ネットの下側には、落石や斜面から剥がれ落ちたとみられる細かい石がたまっている様子も確認できます。
今回、作業員は法面に設置されたネットの砂や土を取り除いていたと報じられています。
このストリートビューに写る設備と、作業が行われていた設備が同一のものかは発表されていませんが、現場周辺が以前から落石対策を必要とする斜面だったことが分かります。
航空画像でも斜面に広い裸地を確認
事故前の航空画像を見ると、現場付近の山腹には、樹木が少なく地表が露出した場所があります。
事故前から現場付近の山腹には裸地が確認できる
この裸地が、いつ、どのような崩落によって形成されたものかを示す具体的な記録は確認できていません。
そのため、過去の特定の土砂崩れによるものとは断定できません。
一方、周辺には落石防止ネットなどの対策設備があり、小規模な落石や表層部分の崩落に備えていたことは確認できます。
現場と夢のつり橋には約200mの標高差
国土地理院の標高データを使い、現場から夢のつり橋方面への地形断面を確認しました。

国土地理院の標高データを基に現場周辺の断面を確認
断面図から読み取れる標高は、おおよそ次のとおりです。
| 場所 | おおよその標高 |
| 土砂崩れ現場付近 | 約670m |
| 夢のつり橋付近 | 約470m |
| 標高差 | 約200m |
現場は、夢のつり橋より約200m高い位置にあります。
また、現場より上にも急な山腹が続いています。林道を挟んで、上側にも下側にも急斜面がある地形です。
※断面図の黒線は標高を測定した直線であり、実際の道路や歩行経路ではありません。標高は地図上から読み取った概算値です。
急斜面に挟まれた過酷な環境での作業
今回の事故現場は、一般的な市街地の工事現場とは大きく異なります。
大間ダム湖から高く立ち上がる山腹の途中にあり、道路の上側には岩盤が露出した急斜面、下側には深い谷が広がっています。
作業員はこの場所で、落石防止ネットにたまった砂や土を取り除いていました。
山間部の狭い林道では、使用できる車両や重機にも制約があると考えられます。さらに、崩落発生後は二次崩落にも警戒しながら救助活動を進める必要があります。
現場は夢のつり橋より約200m高い急斜面にあり、上部にも険しい山腹が続いています。
観光地の安全を守るための維持管理が、非常に厳しい自然環境の中で行われていたことがうかがえます。
寸又峡では以前から落石対策工事が行われていた
寸又峡プロムナードコースでは、以前から落石防止網などの安全対策工事が実施されています。
川根本町の2022年度事業評価資料には、寸又峡プロムナードコースについて、
「各所に倒木や浮石、落石等の危険箇所がみられ、観光客への安全対策が急務」
と記載されています。
同年度には、延長20mの落石防止網設置工事が行われました。
ただし、この工事場所が今回の事故現場と同じ場所だったかは公表資料から確認できません。
また、2024年9月18日には、夢のつり橋へ向かう管理道で大規模な落石が発生し、観光客や工事関係者など34人が一時取り残されました。
このときの崩落地点は「天子トンネル手前」とされており、今回の大間ダム湖北側の現場とは別の地点です。
寸又峡一帯では、急峻な地形の中で落石や斜面崩壊への対策が継続的に行われてきたことが分かります。
土砂崩れの原因は?
今回の土砂崩れが発生した詳しい原因は、記事作成時点で発表されていません。
現場が急斜面であることや、以前から落石防止ネットが設置されていたことは確認できますが、それだけで事故原因を判断することはできません。
今後は、
- 崩落した斜面の状態
- 当日の天候や地盤への影響
- 作業方法と安全管理
- 落石防止ネットにたまっていた土砂の量
- 崩落前に斜面の変化がなかったか
などが調べられるものとみられます。
原因については、警察や関係機関の調査結果を待つ必要があります。
まとめ
2026年9月8日に土砂崩れが発生したのは、静岡県川根本町千頭にある、寸又峡「夢のつり橋」北側の林道です。
静岡県警の位置図や周辺の道路形状から、現場は大間ダム湖北側の急斜面で、猿並橋付近と確認できます。
現場では8人の作業員が法面のネットにたまった砂や土を取り除いており、男性作業員1人が土砂に巻き込まれました。男性は約1時間後に現場関係者によって救出されています。
現場と夢のつり橋付近には約200mの標高差があり、林道の上下を急斜面に挟まれた険しい場所です。
観光地の安全を維持する作業が、過酷な自然環境の中で行われていたことが分かります。
男性作業員の容体や土砂崩れの原因について、新たな発表がありましたら追記します。
参考:
テレビ静岡、
静岡朝日テレビ、
川根本町「令和4年度事業評価総括表」、
川根本町「夢のつり橋管理道の大規模落石」
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