松井秀喜2度目の甲子園 星稜高校2年で出場（1991年）した時の成績は？

1991年夏の甲子園　予選石川県大会成績

個人成績の詳細はわかりませんでした。

石川県大会のチーム戦績です。

• 2回戦：星稜 10-0 穴水
• 3回戦：星稜 8-2 金沢辰巳丘
• 準々決勝：星稜 4×-3 金沢市立工（延長17回）
• 準決勝：星稜 7-0 小松工
• 決勝：星稜 5-1 北陸大谷

準々決勝の金沢市立工業戦は、9回表終了時に0-3の大劣勢も9回裏に3点をあげて追いつきました。その後延長17回裏に1点をあげた星稜がサヨナラ勝ち。

松井選手の準々決勝以降の目立った打撃としては、準々決勝で二塁打、準決勝で二塁打と三塁打を打っています。本塁打は準々決勝以降ではありませんでした。

1991年夏の甲子園（2年生）　甲子園2回戦　成績

〇 星稜 4-3 市立沼津（静岡県）●

	打数	安打	2塁打	3塁打	本塁打	打点	得点	四死球	盗塁	三振	打率	通算打率
2回戦	4	2	0	0	0	0	2	0	2	1	.500	.500

強打のスラッガーとして前評判の高い松井選手でしたが、この試合は足で魅せた試合でした。同点の8回表、2アウトからヒットで出塁しその後、2盗3盗を立て続けに決めました。

このシーンが写真でも大きく取り上げられています。

松井選手自身にとって、記念すべき甲子園初勝利となりました。

ちなみに松井選手の写真の下の大阪桐蔭の萩原誠選手は、後の阪神ドラフト1位の誠選手。

3回戦　成績

〇 星稜 4-3 竜ヶ崎一高（茨城県）●

	打数	安打	2塁打	3塁打	本塁打	打点	得点	四死球	盗塁	三振	打率	通算打率
2回戦	4	2	0	0	0	0	2	0	2	1	.500	.500
3回戦	5	2	0	0	1	2	1	0	1	0	.400	.444
通算	9	4	0	0	1	2	3	0	3	1

松井選手の甲子園1号が出た試合となりました。

追加点となる価値ある2ランホームラン。その裏に2点を返されていますので、非常に大きいホームランでした。ラッキーゾーン有りとして最後の夏の大会でしたが、松井選手のホームランはラッキーゾーンに入らず直接スタンドインしたものだけとなりました。

中学時代に130ｍもしくは140ｍ級のホームランを経験している松井選手にとっては「甲子園は確かに思ったより広くない」ようでした（昨年の大会での言葉）

打った球は本人も相手チーム監督も認めている通りのボール球。

しかも打った瞬間は入ると思わなかったという手応えの松井選手。

会心の手応えではなくても特大のホームラン。

恐るべし2年生です。

準々決勝　成績

〇 星稜 3-2 松商学園（長野）●

	打数	安打	2塁打	3塁打	本塁打	打点	得点	四死球	盗塁	三振	打率	通算打率
2回戦	4	2	0	0	0	0	2	0	2	1	.500	.500
3回戦	5	2	0	0	1	2	1	0	1	0	.400	.444
準々決勝	2	0	0	0	0	0	0	2	0	2	.000	.364
通算	11	4	0	0	1	2	3	2	3	3

星稜高校にとって因縁の相手、松商学園。

この年の春の北信越大会の準決勝で松商学園に敗れた星稜高校。

そのため、選抜甲子園（春の甲子園）出場を逃しました。

選抜に出場した松商学園はエース上田佳範選手（日本ハム入団）を擁してなんと準優勝。

（その選抜ではイチロー選手要する愛工大を初戦で下しています）

なんと上田投手は前日の3回戦で延長16回207球を一人で投げ抜き、翌日のこの試合に臨みました。

松井選手も試合後に上田投手が本調子では無かったことを認めています。そんな調子だったにも拘らず、またも上田投手は9回121球を一人で投げ抜き、松井選手をノーヒット2三振に抑えています。

星稜が昭和5年以来の長野県優勝の期待を背負った松商学園を破り、春の北信越大会の借りを返した試合となりました。

ちなみに同年の国体では、星稜・松商学園ともに決勝に進み、松商学園が5-1で星稜を降して優勝を飾っています。

準決勝　成績

〇大阪桐蔭（大阪）7-1 星稜●

	打数	安打	2塁打	3塁打	本塁打	打点	得点	四死球	盗塁	三振	打率	通算打率
2回戦	4	2	0	0	0	0	2	0	2	1	.500	.500
3回戦	5	2	0	0	1	2	1	0	1	0	.400	.444
準々決勝	2	0	0	0	0	0	0	2	0	2	.000	.364
準決勝	4	0	0	0	0	0	0	0	0	1	.000	.267
通算	15	4	0	0	1	2	3	2	3	4

選抜ベスト8（松商学園に準々決勝で敗れる）そして夏の大会初出場で主砲萩原誠（タイガースドラフト1位）の大阪桐蔭と対戦。

準々決勝で強豪・帝京を11-2で下したいきおいそのままに星稜に襲い掛かる。1-7の完敗で星稜はベスト4の成績で甲子園を去ることとなった。

松井選手も瀬尾投手に完璧に抑えられ、2年生での甲子園は幕を閉じました。

瀬尾投手はエースナンバーは和田投手に譲りましたが、もう一人のエースとして決勝にも登板し初優勝の原動力となりました。その後近鉄バファローズよりドラフト会議で5位指名を受けてプロ野球選手になっています。

山下監督の男泣きが選手たちに刺さります・・・そして本当に良い喉をしています。

1991年夏の大会の優勝校は？

大阪桐蔭高校が2年連続で決勝進出を果たした沖縄水産高校を13-8で降して初優勝を飾りました。

大阪桐蔭高校は、昭和63年に大阪産業大学附属高等学校 の大東校舎が独立して誕生。僅か4年での偉業達成となりました。

現在の大阪桐蔭の名将・西谷監督就任は1998年（部長就任は19693年）、次の夏の大会の優勝は2008年まで待たねばなりませんが、この年の優勝で全国屈指の強豪校という印象は植えつけられました。

この年の注目選手

スカウト陣からナンバーワン投手としての評価を得たのが、天理高校のエース谷口功一投手（巨人ドラフト1位）。松商学園の上田佳範投手も同等に近い評価を受けました（日ハムでは打者転向）。

阪神に入団した大阪桐蔭の萩原誠選手は打者ナンバーワン評価。

巨人軍入団の沖縄水産の大野倫投手は大学進学後に打者転向しました。

北嵯峨高校（京都）の細見知史投手（1995年ベイスターズ1位）も高評価。

四日市工業の井手元健一朗投手（中日ドラゴンズ）は、初戦でジョニー黒木こと延岡学園の黒木知宏投手（ロッテ）と対戦し勝利。

一時広島カープの抑えをこなした小林幹英投手は新潟明訓高校から出場し、初戦敗退。

オリックスの開幕投手を務めた経験もある川越英隆投手は学法石川高校（福島県）から出場。

西武ライオンズでゴールデングラブ賞を受賞した名選手高木大成選手は桐蔭学園から出場。

巨人で主に中継ぎだった三澤興一投手は帝京高校より出場。

個人的に記憶にあるのが、山梨代表市川高校の樋渡卓也投手。選抜ベスト4のミラクルを巻き起こし、夏の大会もベスト8。慶応大学に進みましたがプロにはなっていません。

2年生スラッガー松井秀喜選手、この年のスカウトの評価は？

大会を見たスカウト陣からは松井選手はメモされたという表現に留めています。

大会前からも大会後も評価は高いままであるはずですが、2年生という事で直近のドラフトに関係なかったからこのような小さな扱いだったのかもしれません。あくまで執筆者の感想そして誌面の構成上の理由といったところでしょうか。

いずれにしましても、未来の大スーパースターのつづり方としては貴重な文献ではないでしょうか。

まとめ

ベスト4進出と言う大きな結果を残した松井選手。

翌年の春の選抜大会からはいよいよ大注目の選手となります。

そして夏の大会での伝説の5打席連続敬遠。

前回の記事と併せて松井選手の1年生と2年生の夏の大会の詳細をお届けしました。