【2026年8月26日追記】
Woven Cityをめぐって、新たな動きがありました。
2026年8月24日から、静岡県民を対象に、Woven Cityへ日帰りで訪れて実証に参加する「One Day Weavers」の受け付けが始まりました。
訪問は9月1日から。施設内を移動するモビリティへの乗車や、開発中の製品・サービスなどを実際に体験し、感想や意見をフィードバックします。
1日あたりの受け入れ人数には上限があり、申し込みは先着順と報じられています。
8月5日から19日まで行われた「25世帯程度」の住民募集とは別の仕組みです。
つまりWoven Cityは現在、「実際に住む人」だけでなく「日帰りで訪れて実証に参加する人」にも段階的に開かれ始めたことになります。
本記事では、住民募集の家賃や間取り、現在暮らしている人数、Phase 1の建物配置、Phase 2の工事状況に加え、今回始まった日帰り訪問についても整理します。
静岡県裾野市にトヨタ自動車がつくった実証都市「Toyota Woven City(ウーブン・シティ)」。
2026年8月には、一般の静岡県民を対象とした住民募集が行われました。
募集されたのは25世帯程度。2027年3月から約2年間、実際にWoven Cityで生活しながら、街で行われるさまざまな実証に参加します。
さらに8月24日には、静岡県民が日帰りでWoven Cityを訪れて実証に参加できる仕組みも始まりました。
これまでWoven Cityというと、トヨタ関係者や実証に参加する企業などが利用する「未来都市」という印象がありました。
しかし現在は、条件を満たす一般の静岡県民についても、「住む」「日帰りで訪れる」という2つの形で参加できる段階へ進んでいます。
そこで気になるのが、実際に住む場合の家賃や間取り、現在は何人が暮らしているのか、今回の25世帯はWoven City全体のどの程度にあたるのか、そして一般の人はどのように街へ入れるのかという点です。
GoogleマップとGoogle Earthで現在の街の様子も確認しながら、公開されている情報を整理しました。
ウーブン・シティに一般人も住めるようになった
2026年8月に募集されたのは、Woven Cityで生活しながら実証に参加する「Weavers(ウィーバーズ)」と呼ばれる住民です。
募集期間は2026年8月5日午後1時から8月19日午後1時まで。
今回の募集では、2026年8月5日時点で応募代表者が静岡県内に住民票を持っていることが条件となっていました。
募集世帯数は25世帯程度です。
つまり「トヨタ社員でなければ住めない」という募集ではなく、条件を満たした一般の静岡県民にも応募の機会が設けられました。
ただし、一般的な賃貸住宅とは少し性格が異なります。
Woven Cityは、実際の生活環境の中で新しい製品やサービスを試す「実証の街」です。
住民は生活しながらプロダクトやサービスを体験し、その使い勝手や感想などをフィードバックする役割も担います。
家賃はいくら?間取りは1Rから大型住戸まで
今回の募集では、家賃とおおよその部屋の広さも明らかになっています。
| 間取り | 居住人数の目安 | 賃料 | 広さ |
|---|---|---|---|
| 1R・1K・1LK | 1人 | 約5~10万円 | 約20~35㎡ |
| 1LDK | 2人 | 約10~11万円 | 約40~45㎡ |
| 2LDK・3LDK | 3人以上 | 約16~22万円 | 約75~130㎡ |
| 大型タイプ | 3人以上 | 約24~28万円 | 約140~180㎡ |
かなり幅があります。
単身者向けとみられる20㎡台の住戸から、最大約180㎡という大型住戸まで用意されています。
ただし、希望した間取りにそのまま入居できるとは限りません。
募集案内では、応募者の希望だけでなく、住居内外で行われる実証など複数の要素を組み合わせて間取りを提案するとしています。
具体的な間取りと賃料については、2026年10月に予定されている「間取りのご提示会」で説明される予定です。
入居期間は2027年3月から2年間
今回選ばれた住民の実証参加期間は、2027年3月から2029年2月末までの約2年間です。
契約は定期建物賃貸借契約となるため、一般的な賃貸マンションのように長期間住み続ける住宅とは少し異なります。
Woven Cityという実証環境に一定期間参加し、その中で実際に生活する住宅と考えると分かりやすそうです。
ウーブン・シティはどこにある?
Woven Cityの所在地は静岡県裾野市御宿1117番地です。
かつてトヨタ自動車東日本の東富士工場があった場所につくられました。
東日本の広域地図で確認したToyota Woven Cityの位置。富士山の南東側、静岡県裾野市にある
広域地図で見ると、東京から西へ、富士山の南東側に位置していることが分かります。
Google Earthで周辺を立体表示すると、Woven Cityと富士山との位置関係もより分かりやすくなります。
Google Earthで確認したToyota Woven Cityと富士山の位置関係
富士山の麓につくられた街であることが、3D表示ではより直感的に分かります。
現在のウーブン・シティには約100人が生活
今回の25世帯が、Woven Cityで暮らす最初の住民というわけではありません。
Woven Cityは2025年9月25日にPhase 1がオフィシャルローンチし、トヨタ関係者やその家族などから段階的に入居が始まりました。
2026年4月にトヨタとWoven by Toyotaが公表した資料では、Phase 1にはWeavers(住民)約100人が居住しているとされています。
つまりWoven Cityは、「これから人が住み始める建設中の街」ではありません。
一部ではすでに実際の生活が始まり、その生活環境そのものを使った実証が行われています。
Phase 1では最終的に300人程度が暮らす計画です。
Phase 1は現在どこまでできている?
Googleマップの航空写真で敷地を見ると、Woven Cityの現在の様子が分かります。
Googleマップ航空写真で確認したToyota Woven City。黄色線は敷地のおおよその範囲を示したもの
南東側にはすでに多数の建物が完成している一方、その北西側では大規模な工事が続いています。
現在、実際に住民が生活しているのがPhase 1です。
Woven Cityの公表資料によると、Phase 1の敷地面積は約4万7000㎡。
住居だけでなく、オフィスや実証に使われる施設などが配置され、実際の街に近い環境がつくられています。
どの建物に住んでいる?現地案内図とGoogle Earthを照合
では、Phase 1のどの建物が住宅なのでしょうか。
現地を訪れた人がXに投稿した動画には、Woven City内に設置された「Area Map」が映っています。
この案内図には、それぞれの建物に「1B」「2B」「3B」などの番号が付けられています。
そこで現地案内図とGoogle Earthの3D表示を照合し、建物番号を整理しました。
現地のArea MapとGoogle Earthを照合して確認したToyota Woven City Phase 1の建物番号
現地案内図から用途まで確認できるのは、少なくとも次の施設です。
- 3A:Office
- 2A:Woven Welcome Center
- 0C:Kakezan Invention Hub
その内側には、1B~1D、2B~2D、3B~3Dの建物がまとまって配置されています。
Google Earthで見ると、中層集合住宅を思わせる外観の建物が並んでいます。
ただし、公開資料では各建物について「この棟が住宅」と棟単位で用途を確認できていません。
そのため、本記事では外観だけを根拠に、これらすべてを住宅棟とは断定しません。
今回募集された25世帯が具体的にどの棟へ入居するのかについても、現時点では公表されていません。
25世帯は「何世帯分の25」なのか?
今回の住民募集を見て、もう一つ気になったのがこの点です。
Phase 1では最終的に約300人が暮らす計画ですが、住宅が全部で何戸あるのか、さらに1R、1LDK、2LDK、3LDKなどがそれぞれ何戸あるのかという住戸構成の全体像は公表されていません。
そのため、今回募集された25世帯がPhase 1の一般向け住戸全体の何%にあたるのかは分かりません。
現在約100人が生活していること、そして今回新たに25世帯程度が募集されたことまでは分かっていますが、その先に何世帯ずつ住民を増やしていくのかについても具体的な計画は明らかになっていません。
「25世帯」という数字だけを見るよりも、Woven Cityが住民を少しずつ増やしながら実証を拡大している途中と見るのがよさそうです。
住まなくても入れる?9月から静岡県民の日帰り訪問も開始
そして2026年8月24日、Woven Cityへの参加方法に新たな動きがありました。
静岡県民を対象に、Woven Cityへ日帰りで訪れて実証に参加する人の受け付けが始まりました。
実際の訪問は2026年9月1日以降です。
これは、8月5日から19日まで行われた「25世帯程度」の住民募集とは別の仕組みです。
| 比較 | 住民募集 | 日帰り訪問 |
|---|---|---|
| 参加形態 | Woven Cityに居住 | 日帰りで訪問 |
| 対象 | 静岡県民 | 静岡県民 |
| 規模 | 25世帯程度 | 1日あたり入場上限あり |
| 開始 | 2027年3月入居予定 | 2026年9月1日から訪問 |
| 期間 | 約2年間 | 日帰り |
| 役割 | 生活しながら実証参加 | 製品・サービスなどを体験して評価 |
日帰り参加者も、単に街を見学するだけではありません。
報道によると、施設内を移動するモビリティへの乗車や、試作段階の製品・サービスなどを体験し、その感想や意見をアンケートなどでフィードバックします。
つまり、一般的な「施設見学ツアー」というより、日帰りのWeaverとして実証に参加するという位置づけです。
申し込みは先着順・1日あたり入場上限あり
日帰り訪問の申し込みは専用サイトから行い、1日あたりの入場者数には上限が設定され、先着順と報じられています。
希望する日に必ず入れるとは限らないため、住民募集とは選考方法も大きく異なります。
住民として約2年間生活する方法に加えて、まず1日だけWoven Cityを訪れ、実際の実証を体験できる入口ができたことになります。
「一般人は入れる?」への答えが変わった
Woven Cityでは、2025年9月のオフィシャルローンチ時点で、一般のビジターについて「2026年度以降に受け入れ予定」と案内していました。
その計画が2026年9月、いよいよ具体的な形になります。
これまで「Woven Cityは一般人も入れるの?」という疑問に対しては、「自由な一般公開はされておらず、将来的にビジターを受け入れる予定」という説明になっていました。
しかし今回の募集開始により、少なくとも条件を満たす静岡県民については、
「事前に申し込み、日帰りの実証参加者としてWoven Cityへ入ることができる」
という段階へ進みました。
一方で、Woven Cityは観光施設やテーマパークとして自由に入場できる場所ではありません。
あくまで実際の生活環境の中でプロダクトやサービスを試す「モビリティのテストコース」であり、日帰り訪問もその実証に参加する仕組みです。
Phase 2ではどこまで広がる?Phase 1との位置関係を確認
Woven CityはPhase 1だけで完成する街ではありません。
現在は、すでに建物が並び住民の生活が始まっているPhase 1に隣接して、Phase 2の整備も進められています。
Googleマップの航空写真にPhase 1とPhase 2のおおよその範囲を重ねると、2つのエリアの位置関係が分かります。
Googleマップ航空写真で確認したToyota Woven City。黄色線がPhase 1、水色線がPhase 2のおおよその範囲
画像右側の黄色で囲ったエリアがPhase 1、左側の水色で囲ったエリアがPhase 2です。
Phase 1ではすでに建物群が完成し、約100人が生活しています。
一方、Phase 2側では広い範囲で造成や工事が進んでいる様子を確認できます。
公表情報によると、Phase 1の敷地面積は約4万7000㎡、Phase 2は約5万2000㎡です。
Phase 2も、実際の生活環境の中で新しい製品やサービスを試す実証の場として整備されます。
ただし、Phase 2に住宅が何戸つくられるのか、1Rや1LDK、2LDKなどの住戸タイプがそれぞれ何戸になるのか、一般住民の募集がいつ始まるのかといった詳細は、現時点では公表されていません。
さらにWoven City全体では、Phase 2以降も含め、将来的に約2000人規模まで人口を増やす構想が示されています。
別方向からGoogle Earthで見ると、Phase 1の完成した建物群と、その背後に広がる工事エリアの規模がより分かりやすくなります。
Google Earthで別方向から確認したToyota Woven City。完成したPhase 1の建物群と、その周辺で続く大規模な工事の様子
現在のWoven Cityは、完成したPhase 1だけを見るとすでに一つの街として形になっていますが、その隣では次の段階となるPhase 2の整備が続いています。
静岡県外の人はいつ応募・訪問できる?
ここまで対象が広がってくると、次に気になるのが静岡県外の人はいつ参加できるのかという点です。
2026年8月に行われた25世帯程度の住民募集は、応募代表者が静岡県内に住民票を持つ世帯が対象でした。
さらに8月24日に始まった日帰り訪問についても、現段階では静岡県民が対象です。
つまり現在は、
「住む」→静岡県民対象
「日帰りで訪れる」→静岡県民対象
という形です。
一方、Woven Cityは当初から住民やビジターを段階的に増やしていく方針を示しています。
そのため、今回の日帰り訪問開始は、Woven Cityが外部へ開かれていく一つの大きな段階と見ることができます。
ただし、静岡県外の一般の人をいつから受け入れるのか、全国を対象とした住民募集や日帰り訪問がいつ始まるのかについて、具体的な時期は現時点で明らかになっていません。
今後の募集対象地域の拡大は、Woven Cityの一般参加を考えている人にとって大きな注目点になりそうです。
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まとめ|ウーブン・シティは「住む+訪れる」街へ
Woven CityではすでにPhase 1で約100人が生活し、実際の暮らしの中でさまざまな実証が行われています。
2026年8月には静岡県民を対象に25世帯程度の住民募集が行われ、2027年3月から約2年間の入居が予定されています。
そして8月24日には、さらに静岡県民を対象とした日帰り訪問の受け付けも始まりました。
訪問開始は9月1日。
街の中のモビリティや製品・サービスなどを実際に体験し、フィードバックする「日帰りの実証参加」という新しい入口です。
Woven Cityはこれまでの「関係者が暮らす実証都市」から、
・実際に住んで参加する
・日帰りで訪れて参加する
という2つの形で、一般の人も段階的に関われる街へ変わり始めています。
一方で、Phase 1全体の住宅戸数、今回の25世帯が入居する具体的な建物、Phase 2の住宅計画、そして静岡県外の人が住民や日帰り参加者として応募できる時期など、まだ公表されていない部分も多く残っています。
Woven Cityが今後どのような順番で一般参加の範囲を広げていくのか。
Phase 2の建設とあわせて、今後も注目したいところです。





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