2026年9月13日、インドネシアのジャワ海で、旅客や車両を乗せたフェリー「Virgo Transport 8(ヴァーゴ・トランスポート8)」が転覆する事故が発生しました。
Virgo Transport 8は、ジャワ島東部のスラバヤから、カリマンタン島(ボルネオ島)南部のバンジャルマシンへ向かっていたフェリーです。
日本の報道では「ジャワ海」「南カリマンタン州沖」などと伝えられていますが、現地の情報では、船の最終位置として具体的な座標も報告されています。
その位置をGoogleマップで確認すると、目的地のバンジャルマシンまでかなり近づいた海域だったことが分かります。
さらに、このVirgo Transport 8は2025年6月まで日本の松山―小倉航路を走っていた「フェリーくるしま」でした。
この記事では、Virgo Transport 8の最終確認地点をGoogleマップで確認するとともに、スラバヤからバンジャルマシンまでの位置関係、日本で約38年間運航された「フェリーくるしま」がインドネシアへ渡った経緯、そして現時点で分かっている事故原因について整理します。
【この記事の要点】
・Virgo Transport 8はスラバヤからバンジャルマシンへ向かっていた
・最終位置として南緯4度31分51.82秒、東経114度02分06.88秒が報じられている
・地図上ではスラバヤから約320km、バンジャルマシンまで約114km
・Virgo Transport 8は1987年に日本で建造された元「フェリーくるしま」
・2025年6月まで松山―小倉航路を運航していた
・事故原因は調査中で、船齢や日本での建造品質が原因とする調査結果は現時点では出ていない
- インドネシアでVirgo Transport 8が転覆 243人を乗せスラバヤからバンジャルマシンへ
- Virgo Transport 8の事故はどこ?最終位置の座標が判明
- 最終位置はバンジャルマシンまで約114km 航程のかなり後半だった
- 事故地点周辺は陸地から離れたジャワ海の海上
- Virgo Transport 8は元「フェリーくるしま」だった
- なぜ日本で引退したフェリーがインドネシアへ渡った?
- Virgo Transport 8の転覆原因は?悪天候の中で船体が大きく傾いた
- 船齢約39年 日本製フェリーの老朽化や品質が原因だった?
- 「フェリーくるしま」は日本で約38年間運航されていた
- まとめ 元「フェリーくるしま」は目的地に近づいたジャワ海で転覆
インドネシアでVirgo Transport 8が転覆 243人を乗せスラバヤからバンジャルマシンへ
事故が起きたのは2026年9月13日です。
Virgo Transport 8は、インドネシア・ジャワ島東部のスラバヤを出発し、カリマンタン島南部のバンジャルマシンへ向かっていました。
船には乗客と乗員など計243人が乗っていたとされ、車両89台も積載されていました。
9月14日午前時点の海外報道では、108人が救助され、6人の死亡が確認され、129人が捜索対象となっています。
捜索・救助活動は現在も続いているため、今後人数が変更される可能性があります。
Virgo Transport 8の事故はどこ?最終位置の座標が判明
現地で報じられているVirgo Transport 8の最終位置は、次の座標です。
Virgo Transport 8の最終位置として報じられた座標
南緯4度31分51.82秒
東経114度02分06.88秒
4°31’51.82″S 114°02’06.88″E
この座標をGoogleマップで確認すると、ジャワ島とカリマンタン島の間に広がるジャワ海に位置します。
スラバヤはジャワ島東部、目的地のバンジャルマシンはカリマンタン島南部にあります。
今回の航海は、インドネシアを構成する大きな島から別の島へ渡る長距離航路だったことが分かります。
最終位置はバンジャルマシンまで約114km 航程のかなり後半だった
さらに最終位置と出発地・目的地との距離を地図上で確認してみました。
Googleマップ上で直線的な位置関係を測定すると、
・スラバヤ → 最終位置:約320km
・最終位置 → バンジャルマシン:約114km
となります。
単純にこの2区間を合計すると約434kmで、最終位置は距離の比較ではスラバヤ側から約74%進んだ位置にあたります。
つまり、船は目的地のバンジャルマシンへかなり近づいた段階で異常が発生したことになります。
ただし、この約320km・約114kmという数字は地図上で測定した概算距離です。
実際の船がこの線を直線的に航行したことを示すものではなく、実際の航跡や航行距離とは異なる可能性があります。
事故地点周辺は陸地から離れたジャワ海の海上
最終位置をさらに拡大すると、事故が起きた海域の特徴も分かります。
周囲には大きな陸地がなく、カリマンタン島南岸からも離れた海上です。
報道では、最終位置はバンジャルマシンから約148km離れた海域とも伝えられています。
事故後は、この最終位置周辺を中心として大規模な捜索・救助活動が行われています。
なお、ここで示している座標は「最終位置」として報じられている地点です。
船が実際に転覆を始めた正確な位置や、その後の漂流位置まで同一だったことを示すものではないため、本記事では「事故地点」と断定せず「最終位置」「最終確認地点」としています。
Virgo Transport 8は元「フェリーくるしま」だった
今回の事故で日本でも注目されているのが、Virgo Transport 8の船歴です。
この船はもともと、日本の「フェリーくるしま」でした。
船舶データベースによると、1987年に来島どっく大西工場で建造されたRo/Ro貨客船(カーフェリー)で、全長119m、総トン数4,273トンです。
長年にわたり日本国内で運航され、2013年からは松山小倉フェリーの船として松山―小倉間の夜行航路に就航していました。
| 年 | 主な船歴 |
|---|---|
| 1987年 | 日本で「フェリーくるしま」として建造 |
| 2013年 | 松山小倉フェリーへ運航・所有変更 |
| 2025年6月 | 松山―小倉航路での運航を終了 |
| 2025年 | 「Virgo Transport 8」へ船名変更、インドネシアへ |
| 2026年9月 | スラバヤ―バンジャルマシン航路で転覆事故 |
つまり、何十年も前に日本を離れた船ではありません。
2025年6月まで日本で営業運航していた船が、その後インドネシアへ渡り、約1年余り後に今回の事故に遭ったことになります。
なぜ日本で引退したフェリーがインドネシアへ渡った?
「フェリーくるしま」は日本での運航を終えた後、解体されるのではなく、Virgo Transport 8へ船名を変更してインドネシアで再び使用されることになりました。
AP通信は、Virgo Transport 8について1987年に日本で建造され、インドネシアのPT Virgo Karya Shippingへ売却された船と報じています。
日本で航路を引退したことと、船そのものが直ちに航行できなくなったことは同じではありません。
船舶は必要な検査や整備を行い、運航国の基準などを満たせば、建造から長い年月が経過していても使用されることがあります。
一方、今回の事故時点でVirgo Transport 8は建造から約39年が経過していました。
そのため、今後の事故調査では船体の経年状態や整備状況なども注目される可能性があります。
Virgo Transport 8の転覆原因は?悪天候の中で船体が大きく傾いた
では、今回の転覆はなぜ起きたのでしょうか。
現時点では、事故原因はまだ確定していません。
事故前、船は悪天候に遭遇していました。
報道によると、船長から荒れた海の状況が報告された後、船が大きく傾いているとの連絡があり、その後通信が途絶えました。
また、救助当局からは強い波を右舷側から受けた後、船体が大きく傾いたとの説明も出ています。
船はその後、完全に転覆した状態で発見されましたが、船体そのものは沈まず、上下が逆になった状態で海上に浮いていることも確認されています。
船齢約39年 日本製フェリーの老朽化や品質が原因だった?
Virgo Transport 8が1987年に日本で建造された船だったことから、
「古い日本のフェリーだったことが事故に関係したのではないか」
と疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、現時点で日本での建造品質や船齢が今回の転覆原因だったことを示す調査結果は公表されていません。
船齢が約39年だったことは事実ですが、船の安全性は建造年だけで決まるものではありません。
事故原因を判断するためには、
・事故時の波や風などの気象・海象
・船体の状態
・浸水の有無
・船の復原性
・整備や検査の状況
・車両の積載状態
・車両などの固縛状況
・事故時の運航判断
などを総合的に調べる必要があります。
Virgo Transport 8には今回、89台の車両が積まれていました。
ただし、車両の積載や荷崩れが転覆原因だったとする公式な調査結果も、現時点では確認されていません。
「悪天候だった」「39年前の船だった」「多数の車両を積んでいた」という個別の事実だけを結びつけて、事故原因を断定することはできません。
「フェリーくるしま」は日本で約38年間運航されていた
元「フェリーくるしま」は1987年の建造から2025年まで、約38年間にわたって日本で使用されてきました。
長い船歴の中では事故の記録もあります。
2011年12月には松山港で岸壁に接触する事故があり、運輸安全委員会が事故調査報告書を公表しています。
この事故では人的被害はありませんでした。
したがって「日本では38年間まったく事故がなかった」とまでは言えません。
一方、2025年6月まで日本国内で営業運航されていたことも事実です。
今回の転覆事故と、日本時代の運航実績や船齢との間にどのような関係があったのかは、今後の調査結果を待つ必要があります。
まとめ 元「フェリーくるしま」は目的地に近づいたジャワ海で転覆
Virgo Transport 8の転覆事故について、Googleマップで最終位置や航路の位置関係を確認しました。
Virgo Transport 8はスラバヤを出発し、カリマンタン島南部のバンジャルマシンへ向かっていました。
最終位置として報じられているのは南緯4度31分51.82秒、東経114度02分06.88秒です。
地図上で測定すると、スラバヤから約320km、バンジャルマシンまで約114kmの位置となり、目的地側へかなり近づいた海域だったことが分かります。
そしてこの船は、1987年に日本で建造され、2025年6月まで松山―小倉航路などで運航されていた元「フェリーくるしま」でした。
日本で約38年間運航された後にインドネシアへ渡り、Virgo Transport 8として再び運航されてから約1年余りで今回の事故が起きたことになります。
ただし、事故原因は現時点では確定していません。
悪天候の中で船体が大きく傾いたことは報告されていますが、船齢や船体の状態、積載状況などが事故にどのように関係したのかについては、今後の調査結果を慎重に確認する必要があります。
また、9月14日午前時点でも多くの人が捜索対象となっています。
新たな救助情報や事故原因に関する当局の発表があり次第、この記事にも追記します。







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