主人公・槙野万太郎のモデル「牧野富太郎」博士
神木隆之介さんが演じる主人公・槙野万太郎のモデル、その方の名前は【牧野富太郎】博士という植物学者です。しかも近代日本の植物学の父とも呼ばれる程の功績を残した大変権威のある方です。
しかし道のりは順調ではなく、学歴に苦労しながら研究に取り組みつつ植物学界への道を切り拓いた苦労人と言ってもよいでしょう。
まさに日本の植物学の黎明期の救世主ですね。膨大な標本の数や命名数に植物への熱意がヒシヒシと伝わります。博士が功績を残さななければ、日本の植物学会は何年遅れていたのでしょうか。
牧野博士の凄いところを挙げました。
- 多数の新種を発見し命名も行った近代植物分類学の権威
- 日本の植物学の父
- 命名植物は1,500種類
- 研究成果は50万点もの標本や観察記録
- 個人的に所蔵していた分だけでも40万枚
- 生まれた日は「植物学の日」に制定
- 身近にある植物すべてが研究対象となっていた
- 「雑草という草は無い」という言葉を残している
Wikipedia
牧野富太郎博士が生まれたのは、江戸幕府が無くなる5年前の1862年、まさに幕末の世ですね。
1862年の土佐藩はというと、3月にあの坂本龍馬が土佐藩を脱藩し、4月には土佐藩の参政(藩主の代理、藩行政の最高責任者)が土佐勤皇党に暗殺されるなど激動の情勢下ですね。
幕末好きとしては、この時代の土佐藩経験者というだけでも凄いと思えてしまいます。
生年月日 | 1862年5月22日 |
死没 | 1957年1月18日 (満94歳) |
生誕地 | 旧:土佐国高岡郡佐川村 現・高知県高岡郡佐川町 |
「らんまん」の前半?にあたりそうな牧野博士の来歴は下記のような感じです。
- 幼くして両親と祖父を亡くす
- 江戸幕府が無くなる5年前に生まれる
- 実家は商家と造り酒屋を営む裕福な家庭
- (その後31歳頃には没落)
- 小学校(現在の中学校相当?)を自主退学し、植物採集に明け暮れる
- 15歳佐川小学校の臨時教員
- 17歳欧米の植物学に触れる植物学に傾倒
- 19歳初めて上京(博覧会見物・書籍や顕微鏡購入目的)
- 22歳の時に再び上京帝国大学理科大学植物学教室出入りし研究に没頭
- 26歳『日本植物志図篇』の自費刊行
- 27歳で新種の植物発見
高知県立牧野植物園
あえてこの辺りまでに記載を留めておきます。
ドラマの展開としては・・・勉強や稼業そっちのけ?で植物に傾倒したり、家財が傾くほど研究費用を捻出したりといった天真爛漫な様子や、順風満帆とはいかない波乱万丈な研究人生を描く・・・といったところでしょうか?!
NHK連続テレビ小説は、主人公が困難にぶち当たってもたくましく乗り越えるような痛快な描写が多く、牧野博士についてもそんな展開が見たいものです。
また博士については様々な逸話にも事欠かないようで、そちらの描写が物語にどう組み込まれていくのかも楽しみの一つです。
牧野富太郎の生家跡に「ふるさと館」
「らんまん」放送により物語に感情移入すると同時に、物語の舞台にも思いを馳せてしまうものです。牧野博士のふるさと、高知県高岡郡佐川町に足を運んでみたらいかがでしょうか^0^。
まずは生家跡に巡礼といきたいものですが、残念ながら牧野博士の生家は現存していません。
しかしありがあたいことに牧野博士の生家跡地には、当時の写真を手掛かりにできる限り当時を再現して建設された「ふるさと館」があります。博士の遺品や貴重な資料を無料で展示しており博士の息吹を肌で感じることができるでしょう。
住所 | 高岡郡佐川町甲1485番地 |
アクセス | JR佐川駅から徒歩約9分 |
TEL | 0889-20-9800 |
営業時間 | 09:00~17:00 |
休館日 | 月曜日 ※祝日の場合は開館し、翌日が休館 ※12/29~1/3は休館 |
駐車場 | なし(次の項を参照下さい) |
牧野富太郎 ふるさと館 駐車場は?
牧野富太郎ふるさと館には駐車場がありません。
近隣にもコインパーキングなどは無いようです。
無料の観光用駐車場がありますので、そちらを利用した方がよいでしょう。
佐川町観光駐車場 |
・〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1436 |
・無料 |
・トイレあり |
・24時間営業 |
「らんまん」放映開始に合わせて整備した観光用駐車場。以前は乗用車10台に満たないぐらいだっと思いますが、整備後は大型(観光バス?)3台に加えて普通乗用車80台も駐車できるようになりました。
駐車場の入り方は画像を参照下さい。
Googleアースは画像の未更新のため、観光用駐車場の入り口付近の建物(赤く染まった箇所)が写っていますが現在は取り壊されて更地となり駐車場の敷地の一部となっています。
それにしても目を引く、駐車場入り口の道路沿いにそびえ立つこの建物。萌えます、まさに眼福です。司牡丹酒造の80mもある酒蔵一号庫で、明治以前の建築物。現役だそうです!牧野博士も物心ついたころからこの酒蔵を見ながらこの道を歩いたのです。
話がそれましたがこちらの観光用駐車場がいっぱいの場合は、画像よりもう少し先に進んだ「地場産センター」駐車場か、佐川町役場の駐車場への駐車がよいでしょう。
くれぐれも路上駐車はしないで下さいね。
牧野博士のふるさと、佐川町とは
高知県高岡郡佐川(さかわ)町は高知県のほぼ中央部に位置しています。
高知市より西におよそ38km離れ場所にあります。
佐川町は、江戸時代においては土佐藩山内家の筆頭家老の深尾氏一万石の城下町として栄えました。
牧野博士のふるさと、佐川町上町エリアは主に商人が居を構え、今でも風情ある街並みや酒蔵がたくさん残っています。ただ街歩きをしているだけでもお腹いっぱいになるほど素敵な街といえるでしょう。
牧野博士が当時目にした街並みを現代人の我々も同じように見ることができる街並みなのです。
牧野富太郎ふるさと館以外にもたくさんの見どころがある佐川町は「まんてん」効果で番組が終了しても観光客の足が途絶えることは無さそうですね。
牧野富太郎博士の墓地(東京)
牧野博士のお墓は東京都台東区谷中の天王寺内にあります。故郷佐川町にも分骨され牧野公園内の墓地に納められています。佐川町訪問の際は是非とも手を合わせたいですね。
天王寺の墓所はこの当たりとなります。
高知県佐川町の墓地(分骨)
高知県の佐川町の墓所はこの辺りです。
牧野公園一帯は風光明媚な山地となっており、牧野博士の墓地はその中腹に位置します。
写真では緑深い為、わかりにくいですよね。
地図ではこのような位置にあります。
曲がりくねった登坂の途中にあります。
周囲が暗くなる薄暮以降は注意が必要かもしれませんね。
まとめ
主人のモデル・牧野富太郎博士と故郷佐川町について考察を交えてまとめてみました。
以前高知旅行をした際は佐川町について存じ上げず、高知市から土佐市を通り須崎市に抜けてしまいました。もちろん土佐から須崎のルートも最高でしたよ。
次回の高知旅行は、アニメ映画「竜とそばかす姫」が描かれた伊野町の伊野駅と、牧野博士の故郷佐川町は絶対に行きたいと思います!!
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