SNSで話題になっているのを見て、期待は自然と高まっていた。
「可哀想に!」の世界観がそのまま空間になったイベント——それだけで、行く理由としては十分だった。
そして実際に足を運んでみると、その期待はいい意味で軽々と超えられることになる。
中に広がっていたのは、“ほぼデパートそのもの”とも言えるスケールの空間。想像していた以上に広く、そして細部まで丁寧に作り込まれている。
しかもただリアルなだけではない。あえてチープに見せる装飾や、本気でふざけたネーミング、妙に生活感のある店舗構成。
そのすべてが絶妙なバランスで成立していて、気づけばこの世界観にどっぷりと入り込んでいた。
期待して訪れたはずなのに、帰る頃にはそれをさらに上回る満足感が残る——そんな体験だった。
「可哀想に!デパート」を、実際の来場体験をもとに紹介していく。
① 外観とのギャップ
しっかり作り込んだ入口外観。
百貨店が元気だったころのような賑やかな雰囲気。
ただ入口外観だけを見ると、正直そこまで広くは見えない。
こじんまりとしたイベントスペースのように感じる。
② 中に入った瞬間の裏切り
しかしチェックインして中に進むと、その印象は完全に裏切られる。
中は想像以上に広い。いや、“広い”というより、ほぼデパートそのもの。
会場は横浜スカイビルの地下フロア。
もともと商業スペースだった2フロア(B1・B2)を丸ごと使っている。エスカレーターも当然ある。
※注意※ B2とB1は行き来できない。入口はB2でB1に一度行くとB2には戻れない仕組み
※B2をしっかり満足堪能してからB1に行くこと!!
③ 作り込みの異常さ
店内を見渡すと、違和感に気づく。
ポスター、POP、注意書き——その数は軽く20種類を超えているように見える。至るところに貼ってある。
その内容はデパートイベント告知、テナントのPOP、鳩注意(糞ではなく鳩に命を狙われる警告)、その他。
これらの掲示物をくまなく全種類探して確認することをお勧めする。
可哀想に!デパートにはアパレル、コスメ、食品、書籍、ペット用品…。本当に“デパートにありそうなすべて”が、この世界の中でも成立している。
さらにファミレス、マッサージ、占い、パソコン教室、シネマコンプレックス、そしてクラブまである。
これらすべてに常駐しているキャラクターがいて多岐にわたる商品がある。商品1つ1つが作家こだわりの個性があるキャラクターのようなものだ。
ショップはもちろん、商品一つ一つのネーミングも秀逸。
「クラブTOHOKENNAI」「串焼きぎとぎと」「腐敗とまと」その他たくさん・・・・じわること間違いなし。
背徳感たっぷりの店名に加えて「床滑り」のサブタイトルも凄い
しかもそれら1つ1つは、過去作品の寄せ集めではなく、このイベントのために生み出された膨大なアイディアであり集合体のように感じられる。
作家(可哀想に!)の異様なまでの創作量と意欲、そしてこれらを様々な形で実物に落とし込んだ製作陣に敬意を表さずにはいられない。
④ あえてのチープ
さらに面白いのは、作り込みの方向性だ。
妥協なくかなり作り込んでいる。しっかりと。
しかし一部の装飾は、明らかにお金をかけているはずなのに、まるで学校の掲示物のようにあえて手を施しているように見えるものもある。
お金をかけた展示物にあえてのスズランテープを使用
例えば、あえてチープな素材が使われている箇所。
普通ならクオリティを上げる部分を、あえて外しているようにも感じる。
これは断定はできないが、不器用さが可愛らしいキャラクター達による「完璧にしないことで成立する世界観」=「人のぬくもり」が手掛けた、という作家の意図を表現しているようにも思えた。
⑤ 世界観の没入
各店舗の商品は、どれもキャラクターの世界からそのまま飛び出してきたようなものばかり。
しかし不思議なことに、長く滞在していると、それらが現実のアイテムのように見えてくる。
アパレルも書籍も、串焼きもケーキもバッグもコスメも。
⑥ フォトスポット問題
おすすめのフォトスポットBEST3を挙げろ、という問いはナンセンス。BEST10も同様。
フォトスポットを数えようとすると、おそらくキリがない。
100で足りるのかどうかすら怪しいレベルだ。
いたるところで入場者が様々なアイテムとともに写真に納まっている様子がみることができる。
⑦ 体験要素
ゲームコーナーや占い、メイクの顔診断など、機会にやタブレットに向かってやり取りできる体験型のエリアも用意されている。
見るだけでなく、“参加するデパート”になっているのも特徴。
もちろんファン垂涎限定アイテムを購入できるリアルのSHOPもあり!
※買い物スペースに入り精算が終わると展示スペースに戻ることができないので注意!
※展示スペースを心行くまで堪能して心残りが無くなったら締めくくりとしてSHOPで買い物で締め!
⑧ 空気感(超大事)
来場者の多くは、終始笑顔だった。
絶対に顔が緩む。愛くるしいキャラクターの存在と1つ1つのアイテムの表現や世界観が幸せにしてくれる、そんな空気感でいっぱい。
来場者の満足度の高さが伝わる
⑨ 締め
あえてタブーに触れるような表現を、大真面目にやりきる。
まさに「本気のおふざけ」。
現実から少し離れたい人には、かなりおすすめできる空間。
会期中に何回が足を運びたくなる、そんな中毒性のあるイベントだった!
⑩ イベント情報
中学生以下無料
高校生 1,500円
一般 3,300円
場所:スカイビル
(横浜駅東口直結)
時間:10:00~19:00
イベント期間:4/25(土)~7/20(月祝)









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