NHK朝ドラ「ブギウギ」が第六週に突入しました。
第六週のタイトルは「バドジズってなんや?」です。
たしかにバドジズとは聞いたことが無い単語です。
バドジズとはブギの専門用語か何かなんでしょうか?
ラッパと娘 歌詞と笠置シヅ子の地声
動画で笠置シヅ子の「ラッパと娘」の歌声を聴いてみてください。
出だしの歌詞はこんな感じです。
楽しいお方も 悲しいお方も
誰でも好きな その歌は
バドジズ デジドダー
この歌歌えば なぜかひとりでに
誰でも皆んな うかれだす
バドジズ デジドダー…
地声を振り絞って歌っている感じ、曲をお聴きになって気づいた人も多いはず。
「笠置の個性が開花するのは、服部と出会ってからです。それ以前、笠置は独学ながら、声楽風の歌い方である『ベルカント唱法』にとらわれていました。無理に甲高い声を出そうとする彼女に、服部は “地声で歌いなさい” とアドバイスしたのです」
ビッグバンドで演奏する「スウィング・ジャズ」には、地声しか通用しないというのが、服部の持論だった。やがて笠置は、“タフな” 声量や声質、大阪的な “天性の飄逸(ひょういつさ)さ” が絶賛されて、「スウィングの女王」と称される。
出典:ブギウギの時代―笠置シズ子と服部良一の挑戦
笠置シヅ子はラッパと娘の歌の稽古初日で喉をやられて引っ込んでしまったそうです。
ラッパと娘の「バドジズ」は歌詞ではなく音
「ラッパと娘」の歌詞の バドジズ デジドダー は言語としての意味はなく、スキャットと言われる歌唱法を取り入れた結果によるものです。
声としての音を楽器のように用いる技法です。
スキャットの歴史
スキャットの第一人者として、ルイ・アームストロングが知られており、彼が「ヒービー・ジービーズ」という曲の収録中に歌詞カードを落とし、適当な言葉で歌ったNGテイクがスタッフに受けて、そのまま使用されたのがこの歌唱法の起こりだという。
wikipdia
ヒービー・ジービーズの動画の中でバドジズ デジドダーにあたるようなシーンを確認してみてください。
・前奏 → スタート ~ 1分22秒
・スキャット部分 → 1分50秒~2分6秒
・終わり → 2分52秒
この曲は、1926年(大正15年)に発表されました。
その13年後の1939年(昭和14年)にラッパと娘が登場します。
笠置シヅ子25歳の時でした。
バドジズ と同じようなスキャットを遣う日本の曲の例
日本においてスキャットによる歌の技法は1960年代以降ポピュラーになったようです。これまで数多くの曲がスキャットを取り入れてきましたが、いくつか紹介いたします。
帰ってきたウルトラマンのテーマ
帰って来たウルトラマンのテーマの歌い出しです。
あまりにも有名ですね。
11PMのテーマ
バー シャバダバ
ドゥーワ…
沢田研二:酒場でDABADA
酒場でDABADA の歌い出しです。
ダブルのグラスに花をさし
ゆっくり眠っているはずだから
ダバダ ディディ ダバダ ディダ
ダバダ ディディ ダバダ ディダ
ちょっといいジョークだね
Mi-ke:想い出の九十九里浜
想い出の九十九里浜 の歌詞
出逢ったそのときにこの胸がふるえたのずいぶんなこのみネって人は云うけれど
これでも私には高望みの方だわ
ああ 九十九里浜
夕陽が泣いている(パヤパヤ)….
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