TAGO KEN 田児賢一 全英オープン準優勝の全試合内容【バドミントン】

TAGO KEN 田児賢一 全英オープン準優勝の全試合内容【バドミントン】 スポーツ
TAGO KEN 田児賢一 全英オープン準優勝の全試合内容【バドミントン】

ヨネックス全英オープンと100回記念大会

もっとも古く格式の高い世界大会で、第1回大会は1899年ロンドンにて開催されています。長らく世界ナンバーワンを決める大会としての位置づけでした(1977年にバドミントンの世界選手権が創設されるまで)。

バドミントンがオリンピックの公開競技となったのは1972年です。

田児選手が出場した100回大会は記念大会に相応しく世界のトップメンバーが勢ぞろいし、田児選手曰く「世界選手権よりもすごかった」とのことでした。

1回戦 グエン・ティエンミン戦

21-10
21-17
(41分)
×
田児賢一
(日本)
(世界20位)
グエン・
ティエンミン
(ベトナム)
(世界7位)

グエン・ティエンミンはベトナムバドミン界において英雄です。スピードスターと異名をとるほど世界的にスピードが速い選手として有名。

スピードが速い選手ではありますが、打力はそれほどではないので上手くネット勝負に持ちかけ上げさせてチャンスをものにして勝利。

田児選手との通算対戦成績は最終的に1勝2敗となります。

グエン選手は同年(2010年)に自信最高の世界ランク5位をマーク。2023年で40歳のグエン選手はなんと2023年時点で世界164位となっています。とても息の長い選手ですね。

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2回戦 ヨアヒム・パーソン戦

22-24
21-15
21-8
(64分)
×
田児賢一
(日本)
(世界20位)
ヨアヒム・パーソン
(デンマーク)
(世界24位)

184cmの長身、デンマークのヨアヒム・パーソンとの3回戦。

無理に決めに行かないでラリーで勝機を見出したゲーム。

1ゲーム目は21-20からのショットがネットタッチの判定。そのまま落とすがミスのない試合展開で2ゲーム以降は安定した試合運びでパーソンを退けました。

パーソン選手の世界最高ランクは6位

田児選手との最終的な通算対戦成績は0勝2敗です。

2019年には賭博と不正行為で18か月のトーナメント出場禁止と4500ドルの罰金を支払っています。賭博と不正行為の組合わせ・・・八百長行為に加担したのでしょうか。実績あるプレイヤーですが残念ながら晩節を汚してしまったようです。

In 2019, he banned from badminton tournaments for 18 months and has been ordered to pay costs of US$4,500, guilty of four violations of the code of conduct in relation to betting wagering and irregular match results.

引用:wikipedia

準々決勝 陳金 戦

勝てば日本勢38年ぶりのベスト4進出がかかった試合。

22-20
19-21
21-13
(78分)
×
田児賢一
(日本)
(世界20位)
陳金
(中国)
(世界4位)

2008年の全英オープン優勝の陳金との準々決勝。格上との勝負は、1.2ゲーム目は我慢と忍耐の長いラリーで互いにポイントを取り合ってファイナルゲームに突入。11オールまでは接戦となるが、15-13から6連続ポイントで勝負を決めて準決勝進出。

世界ランカーに初めて勝った試合となりました。

陳金選手との勝負はここまで0勝3敗。そして相手はノーシード。それだけに陳金選手は試合には自信満々で臨んだことでしょう。この試合結果で3勝1敗。最終的にはもう一度陳金選手に勝利して2勝3敗となっています。

陳金選手は、世界ランク最高2位。2008年の北京オリンピックで銅メダルを獲得し、全英オープンの後の開催となった世界選手権で優勝しています。

田児選手がこのような実績十分の世界のトップ選手と互角に渡り合えるようになった要因はなっだとのでしょうか?答えはフィジカルを強化し肉体改造に取り組んだ事。世界最高の技術に強いフィジカルが加わったことで一躍世界の強豪の中に割って入ることができたのです。

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準決勝 鮑春来 戦

もし試合に勝って決勝進出すれば44試合ぶりの快挙となる試合。

18-21
22-20
21-18
(76分)
×
田児賢一
(日本)
(世界20位)
鮑春来
(中国)
(世界6位)

準々決勝で当時世界の双璧とも言われた林丹(リンダン)選手を破った鮑春来(バオチュンライ)との対決となった準決勝。

鮑春来選手は世界選手権の表彰台常連で、林丹と並んでバドミントン大国中国を引っ張ってきた超強豪選手。

そして林丹選手はリー・チョンウェイの最大のライバルにして、リー・チョンウェイの2度のオリンピック金メダル挑戦を失敗に終わらせた選手。

林丹を破った鮑春来選手に勝てるのだろうか・・・と戦前から敗戦を覚悟したファンの方は多数いたと思います。

しかし田児選手は鮑春来選手と互角に戦います。第一セットは落としたものの第二第三ゲームも接戦に持ち込み勝利しました。陳金選手に続いて当時数段格上の選手を撃破しついに決勝進出となりました。

鮑春来選手は世界最高ランク2位。

2013年に引退し、現役時代も人気を博した甘いマスクで現在はタレントしても活躍しています。

決勝 リー・チョンウェイ 戦

21-19
21-19
(48分)
×
リー・
チョンウェイ
(マレーシア)
(世界1位)
田児賢一
(日本)
(世界20位)

1ゲーム目、序盤からリー・チョンウェイをリードし15-11と引き離すもその後逆転され落としてしまいます。2ゲーム目はリードを許す展開で最後まで粘り20-19点まで持ち込みますが・・・疑惑のミスジャッジで21点目を取られてしまいここで敗戦。

動画にもありますが、エンドラインを超えたところにシャトルが落ちています。これは会場にも映像として流れてはっきりと映し出されています。

バドミントンのチャレンジ制度導入は2014年からです。2010年当時はジャッジに従うしかなかったんですね。しかしスマッシュのような速くて低い弾道なら微妙なジャッジで素直に従わざるを得ないでしょうが、問題のシーンはドライブの軌道で落ちたシャトルの判定。

真横かつ近い方にいた線審にはラインの端にコルクの先端が落ちたように見えたのかもしれませんね。

もしこれで20-20になっていたらどんな勝負の結末となっていたのでしょうか。

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リー・チョンウェイとの通算対戦成績は1勝14敗。全英オープンでの敗戦後、10回目で唯一の1勝を2013年のフランスオープン準決勝でもぎ取りました(決勝は敗戦し準優勝)。

リー・チョンウェイ選手は、2019年に鼻のガンが発覚し引退を表明。その後ガンを克服しプレイヤー復帰を表明し東京オリンピック出場に意欲を燃やしてましたが実現に至っていません。

無理をしない選択をしたのかもしれませんし、後進に道をゆずったのかもしれませんね。

まとめ

全英オープン準優勝という結果は、あと少しで優勝に手が届いた悔しいものであります。しかしその過程を振り返って見ますといかに価値が高いものだと驚かされます。

バドミントンYoutuber TAGO KENこと田児賢一選手がいかに偉大であったかおわかりいただけたかと思います!

近年日本が世界の強豪国の仲間入りを果たしたのは、日本人が世界で戦えることを証明してくれた田児さんの存在抜きでは語ることができません。

指導者としてのTAGO KENさんの手腕に日本バドミントン界の未来を託したい気持ちです。

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