NHK「日本の知らなかった選手権 実況中!」にて「第48回 全国左官技能競技大会」という左官職人さんの技術を争う全国大会の様子を放送するようです。
3月14日23時から放映!
NHK総合「ニッポン知らなかった選手権」第48回全国左官技能競技大会の編集版が放映されます。
腕利きの職人が競う超真剣な大会を左官をはじめてみる人にも分かりやすく解説。
ナレーションが「マジ!ヤバイ」です。#nhk #ニッポン知らなかった選手権#全国左官技能競技大会 pic.twitter.com/Kep7nqYxTy— 原田左官工業所 (@haradasakan) March 6, 2023
この競技大会のHPを拝見しますと、実際にこの大会自体は令和3年10月に実施しているようです。そして番組も令和4年3月2日に放送されていて、貼り付けさせていただいたツイートによりますと今回の放送は「編集版」なのですね。前回放送を見てない私にはブラッシュアップされた内容でより楽しめそうですね。
私は勿論、左官については素人なのですが、左官職人の技術は凄いらしいということは認識していました。なので「全国左官技能競技大会」の存在を初めて知り興味を覚えました。日本が誇る伝統の技、どの都道府県の優勝回数が多いのか?また最近の傾向は?
是非ともこの考察についてご一読ください。
全国左官技能競技大会
競技の歴史は古く、第1回大会は昭和38年(1963年)です。
昭和38年~平成17年までは毎年開催されていて、その後は隔年開催となっているようです。平成29年の次の開催が今回放送の令和3年10月開催と間が空いています。隔年開催に加えて新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から開催が見送られたのであろうと予想されます。
受賞は、優勝、準優勝、3位までは毎回。回によって4位以下が詳細に表彰されるときもあれば、4位以下の表彰が一括して「努力賞」となっている回もあります。
優勝回数を都道府県別に集計してみました。
都道府県別優勝者輩出回数
優勝者を輩出した回数を都道府県別に一覧にしました。
各都道府県優勝回数 | ||||
東京 | 12 | 福島 | 1 | |
福岡 | 5 | 栃木 | 1 | |
熊本 | 4 | 群馬 | 1 | |
京都 | 3 | 埼玉 | 1 | |
大阪 | 3 | 新潟 | 1 | |
石川 | 3 | 福井 | 1 | |
神奈川 | 3 | 愛知 | 1 | |
三重 | 2 | 岐阜 | 1 | |
鹿児島 | 2 | 岡山 | 1 | |
長崎 | 2 | 広島 | 1 | |
兵庫 | 1 | |||
和歌山 | 1 | |||
滋賀 | 1 | |||
宮崎 | 1 |
大変興味深いのは3回も優勝者を輩出した石川県。なんとこの3回は、直近過去5回大会の中から生まれております(44回・45回・47回)。42回大会は3位、43回は準優勝。悲願の優勝であったに違いありません。
そして優勝回数で見ますと、圧倒的に東京都の回数が多いことがわかります(12回)。なんと大会実施の実に4回のうち1回が東京都代表の職人さんだということがわかります。
しかしながらこれだけ優勝回数の多い東京都代表ですが、最近は優勝からは遠ざかっており、直近の優勝は第31回(平成7年)まで遡らなければなりません。そしてその後48回大会までの17回のうち、東日本の職人さんが優勝したのは第41回大会(平成17年)の福島代表のみです。
ただ東京代表は優勝には及んでおりませんが、努力賞を数多く受賞するなど上位常連の地位であることは間違いないようです。また、東日本勢も残念ながら優勝には手が届いておりませんが、準優勝・3位・努力賞に多数食い込んでおり、各都道府県高度な技術で上位入賞にしのぎを削っている様子がうかがえます。
まさに伝統高度な技は日本全国各地に息づいていると言えるでしょう。
回 | 準優勝 | 3位 | 4位 |
48 | 宮崎県 | 栃木県 | 三重県 |
47 | 京都府 | 広島県 | 北海道 |
46 | 石川県 | 福岡県 | 北海道 |
45 | 福岡県 | 愛媛県 |
4 表彰 |
44 | 鹿児島県 | 秋田県 | |
43 | 石川県 | 岩手県 | |
42 | 群馬県 | 北海道 | |
41 | 長野県 | 静岡県 | |
40 | 奈良県 | 石川県 | |
39 | 北海道 | 三重県 | |
38 | 広島県 | 北海道 | |
37 | 神奈川県 | 東京都 | |
36 | 岡山県 | 神奈川県 | |
35 | 福井県 | 東京都 大阪府 |
静岡県 静岡県 岡山県 |
34 | 東海 | 京都都 大阪府 |
東京都 福島県 |
※33回以前は資料無し
最後に
全国左官技能競技大会の都道府県別優勝回数に関する考察はいかがでしたでしょうか。日本の伝統的な技術に憧れて弟子入りする若い人たちが男女を問わずいるということをちらほら耳にします。
そして番組を通じて、左官の世界にも未来の若き職人さん数多く足を踏み入れ、伝統の技を未来に承継してくれることになることを期待しております!
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