2026年8月11日夜、北海道夕張市鹿島北栄町の山中にある林道で、軽四輪乗用車が谷へ滑落し、運転していた男性が死亡する事故がありました。
報道によると、男性は仲間と車3台で林道などの悪路を走る「オフロード走行」をしていたとみられています。
このニュースを見て、ひとつ気になったことがありました。
「鹿島北栄町の山中にある林道」とは、実際にどのあたりなのだろうか。
SNSでは「鹿島林道」を想定した反応も見られます。
しかし報道を確認した限り、現時点で事故が起きた林道の正式名称までは明らかにされていません。
そこでこの記事では事故現場を特定するのではなくはありませんが、公開されている報道内容を手掛かりに、Googleマップ、Yahoo!マップ、国土地理院地図、Google Earthを見比べながら、鹿島北栄町周辺の道路と地形を確認してみました。
その上で、この林道でないか?という林道についても触れております。
筆者は林道や道路行政、地形の専門家ではありません。公開されている報道と地図を見て「この地域は実際にどうなっているのだろう」と気になり、一般利用者の視点から確認したものです。事故現場や事故原因を特定するものではありません。
- 事故が起きたのは「夕張市鹿島北栄町の山中にある林道」
- 鹿島北栄町はどのあたりなのか
- SNSでは「鹿島林道では」との見方も
- 鹿島林道は2026年度も通行可能期間が設定されている
- 現場はここか?地図を調べると「上巻沢」沿いにも道路がある
- Google Earthで上巻沢林道を可視化
- 「国道452号から約5km」という報道とも照合してみる
- Googleマップと国土地理院地図で道路の長さが違う
- Yahoo!マップでも道路表示を比較
- 国道452号との分岐地点をGoogleマップで確認
- Google Earthで見ると深い谷の中を道路が通っている
- Googleマップにない区間を国土地理院地図と照合
- 「鹿島林道」と「鹿島北栄町の林道」は分けて考えたい
- まとめ|地図から見えてきた鹿島北栄町の地形
- あわせて読みたい|地図からニュースの現場を検証
- 参考資料
事故が起きたのは「夕張市鹿島北栄町の山中にある林道」
STVニュース北海道によると、事故があったのは2026年8月11日午後9時前。
場所については、
「夕張市鹿島北栄町の山中にある林道」
と報じられています。
男性は仲間と車3台で林道などの悪路を走行していたとみられ、そのうち軽四輪乗用車1台が谷へ滑落しました。
現時点の報道では「鹿島北栄町」までは明らかになっていますが、林道の正式名称は示されていません。
鹿島北栄町はどのあたりなのか
まずGoogleマップで「鹿島北栄町」の範囲を確認しました。

地図を見ると分かるように、鹿島北栄町は市街地の一角というより、山地が非常に大きな割合を占める地域です。
南北方向には国道452号が通っていますが、その周囲には深い山が広がっています。
Google Earthで立体的に見ると、さらにその特徴が分かります。

地図上では比較的コンパクトに見えても、実際には尾根と谷が複雑に入り組んだ山岳地形です。
さらにGoogle Earthで鹿島北栄町を立体的に確認すると、この地域の広さと地形がより分かりやすくなります。
赤と白の点線で囲まれているのが鹿島北栄町です。
東側には夕張岳があり、地区の大部分を山地が占めていることが分かります。
SNSでは「鹿島林道では」との見方も
今回の事故についてSNSを確認すると、林道の維持管理について言及する投稿もありました。
うわ、やった…住所的に、本流の方か…林道管理、止めたからなぁ。/仲間と〝オフロード走行中〟か…軽四乗用1台が林道から谷に滑落 運転手の男性死亡 北海道夕張市
— Daisuke Kubota 休日は雨。 (@D_kubota)
August 12, 2026
ただし、ここは切り分けて考える必要があります。
この投稿はあくまでSNS上の個人の見解であり、今回の事故と林道の維持管理との因果関係が確認されたものではありません。
また「鹿島北栄町」という住所だけを理由に、事故現場を鹿島林道と断定することもできません。
赤く蛇行している線から上が鹿島北栄町のエリアです。
赤い線から下に夕張岳駐車場があり、そこに通じる鹿島林道と思しき道が川沿いに薄く細い線で表示されています。※途中まで(国土地理院の地図は駐車場付近まで表示されています)
地図による鹿島北栄町の範囲を見た限りでは、夕張岳駐車場に向かうと思しき鹿島林道は鹿島北栄町の中には無いように見えます。
鹿島林道と報道による鹿島北栄町との関係、実際のところはどうでしょうか。
鹿島林道は2026年度も通行可能期間が設定されている
夕張市が2026年6月5日に公表した「夕張岳登山に関連した林道の通行について(令和8年度)」を見ると、鹿島林道と鹿島支線林道について、
2026年6月13日から9月30日まで通行可能
と案内されています。
一方で、夕張市は林道について転石・倒木などの危険性があるとして路面状況への注意を求め、幅員が狭いことから20km/h以下で走行し、路肩に寄りすぎないよう注意を呼びかけています。
したがって少なくとも公開情報だけを見る限り、
「鹿島北栄町で起きた事故だから鹿島林道である」
と単純に結び付けることはできません。
(先程の鹿島北栄町の範囲と夕張岳駐車場に向かう林道との位置関係より推察)
夕張市|夕張岳登山に関連した林道の通行について(令和8年度)
現場はここか?地図を調べると「上巻沢」沿いにも道路がある
そこで鹿島北栄町の範囲を国土地理院地図で確認してみました。
すると国道452号から東方向へ入り、「上巻沢」に沿って山中へ延びる道路が描かれています。

国道452号と上巻沢の合流付近から、道路が沢に沿って東へ延びていることが分かります。
さらに東側を見ていきます。

かなり細かな等高線が並んでいます。
専門的な地形判読はできませんが、少なくとも平坦な土地を走る道路ではなく、沢と急斜面に挟まれた山間部を通っていることは読み取れます。
断定は出来ませんが、夕張市鹿島北栄町にあるこの林道ではないか?と思える部分が複数あるように思えます。
Google Earthで上巻沢林道を可視化

黄色い矢印で示したのが、今回筆者が地図上で確認している国道452号から上巻沢方面へ入る付近です。
こうして地区全体から見ると、今回確認している場所は鹿島北栄町の西寄り、国道452号に近い山中に位置していることが分かります。
「国道452号から約5km」という報道とも照合してみる
事故現場を考えるうえで、もう一つ気になる情報があります。
北海道放送(HBC)の報道では、現場について国道452号から林道を東へ進んだ山中であることが伝えられています。
そこで、国道452号と上巻沢沿いの道路との分岐から、地図上で道路の延び方を確認してみました。
Googleマップに表示されている道路は途中で途切れていますが、その表示区間だけを見ても、国道452号との分岐から東側の表示終端までは直線距離で約3.6kmあります。
実際の道路は沢に沿って何度も蛇行しているため、道なりの距離は直線距離よりかなり長くなります。
さらに国土地理院地図を見ると、Googleマップで道路表示が終わった先にも道が続いていることが確認できます。
つまり、国道452号との分岐から道路をたどった場合、「約5km」という距離に達する区間が存在していても不自然ではありません。
ただし、これは地図上の道路線と報道された距離を照合したものにすぎません。
事故が上巻沢沿いの道路で発生したことを示す公式発表は、現時点では確認できていません。
本記事ではあくまで、夕張市鹿島北栄町という所在地、国道452号から東へ入る林道という条件、そして地図上の道路形状を重ね合わせて検証しています。
Googleマップと国土地理院地図で道路の長さが違う
ここで興味深かったのが、地図サービスによる道路表示の違いです。
Googleマップで同じ場所を見ると、上巻沢方向へ延びる道路を確認できます。

ただしGoogleマップ上で描かれている道路は途中までです。
一方、国土地理院地図を見ると、その先にも道路が描かれています。

つまり、
Googleマップだけを見る場合と、国土地理院地図を見る場合では、この山中に道路がどこまで続いているのかという印象がかなり違います。
これは今回、地図を比較していて特に気になった点でした。
Yahoo!マップでも道路表示を比較
Yahoo!マップでも同じ周辺を確認しました。
Googleマップ、Yahoo!マップ、国土地理院地図では、山中の道路について表示される範囲や細かさに違いがあります。
林道や作業道のような山間部の道路を調べる場合、ひとつの地図だけで判断するのは難しいことが分かります。
国道452号との分岐地点をGoogleマップで確認
上巻沢方向の道路は、国道452号から山側へ入っていきます。
以下がその周辺です。
この先にどのような地形が続いているのか、Google Earthでも確認しました。
Google Earthで見ると深い谷の中を道路が通っている
Google Earthで上巻沢周辺を立体表示すると、2D地図だけでは分かりにくかった地形が見えてきます。

国道452号付近から沢の奥を見ると、両側を山に囲まれた谷筋が続いています。
さらに奥へ視点を移します。

道路は沢筋に沿うように山の奥へ延びています。
そして広い範囲から見ると、この地形のスケールがより分かりやすくなります。

山と山の間に深い谷が刻まれ、その谷筋を道路が進んでいる様子が確認できます。
Googleマップにない区間を国土地理院地図と照合
さらに気になったのが、Googleマップでは道路表示が途切れる先です。
国土地理院地図ではその先にも道が描かれているため、両者を見比べながらGoogle Earth上でおおまかなルートを重ねてみました。
林道の手前の黄色い丸が、Gooleマップの林道の最終地点、奥の黄色い丸が国土地理院表示の林道の最終最終地点です。
黄色線は正式な道路データを取り込んだものではありません。
国土地理院地図に描かれた道路を参考に、筆者がGoogle Earth上へ大まかに当てはめた参考線です。
そのため正確な道路中心線や林道の路線を示すものではありません。
それでも、Googleマップ上では見えない山中にも道路が続いている可能性を視覚的に把握する材料にはなりました。
ここで紹介した上巻沢周辺の道路が今回の事故現場であると確認されたわけではありません。また、この道路の正式な林道名についても本記事では断定していません。あくまで鹿島北栄町という報道上の所在地から、地図上で確認できる道路と地形を調べたものです。
「鹿島林道」と「鹿島北栄町の林道」は分けて考えたい
今回調べてみて最も重要だと感じたのは、地名と林道名を同一視しないことでした。
事故が起きた場所として報じられているのは「夕張市鹿島北栄町の山中にある林道」です。
一方、「鹿島林道」は夕張岳登山に関連する林道として公的に名称が確認できる道路です。
名称が似ているため、ニュースを見た瞬間には「鹿島林道なのでは」と考えてしまいます。
しかし北栄町周辺の地図を詳しく見ると、山中にはほかにも道路が存在します。
Googleマップ、Yahoo!マップ、国土地理院地図で道路表示そのものにも違いがありました。
そのため現段階では、
事故現場の林道名が公表されるまでは、特定の林道だと断定しないのが適切だと考えます。
まとめ|地図から見えてきた鹿島北栄町の地形
今回、夕張市鹿島北栄町で発生した林道事故をきっかけに、周辺をGoogleマップ、Yahoo!マップ、国土地理院地図、Google Earthで確認しました。
報道では林道名までは明らかになっていません。
また、鹿島北栄町という所在地だけから「鹿島林道」と断定することもできません。
一方で地図を調べると、国道452号から上巻沢方向へ山中を進む道路が存在し、Googleマップと国土地理院地図では道路が表示される範囲にも違いがありました。
Google Earthで見ると、その周辺が深い谷と急な斜面が連続する山岳地形であることも分かります。
私は林道や地形の専門家ではありません。
ただ、ニュースを見て「この場所はどんなところなのだろう」と疑問を持ち、複数の地図を照らし合わせてみました。
現場を特定するためではなく、報道された「鹿島北栄町の山中」という場所を地図から理解する。
この記事は、そのための検証記録としてまとめています。
今後、警察や報道機関などから林道名や事故地点について新たな情報が公表された場合には、内容を確認したうえで追記します。
あわせて読みたい|地図からニュースの現場を検証
Hotletterでは、報道だけでは位置関係が分かりにくいニュースについて、Googleマップや地理情報を使って現場周辺を確認しています。
参考資料
- STVニュース北海道|夕張市鹿島北栄町の林道事故
- Yahoo!ニュース(STVニュース北海道)
- 夕張市|夕張岳登山に関連した林道の通行について(令和8年度)
- 国土地理院「地理院地図」
- Googleマップ・Google Earth
- Yahoo!マップ







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